相続

【国税OB・税理士監修】相続税の申告に必要な書類や添付書類を一覧(チェックリスト)でわかりやすく解説

相続税申告の必要書類

相続税の申告に必要な書類や添付しなければ書類は多岐にわたります。

今回はどういった場合に、どの書類が必要なのかをわかりやすく解説していきます。

この記事のまとめ

・相続税の申告に必要な書類は多岐にわたるために事前にしっかりと準備しなければならない

・相続税の申告にあたっては各種特例などをしっかりと利用する必要があり、それようの書類の収集も必要になる

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相続税については自分ひとりで申告しようと考えるのは危険と言わざるをえません。

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目次

相続税申告を始める前に、必要な書類や添付しなければならない書類を集めよう

相続税申告書を作成する以前に、相続の開始から遅滞なくすべての必要書類を集める必要があります。

これは、いざ相続税申告書を作成しようとして、必要書類を集めだして、もし相続財産の漏れが見つかったりしてしまうと、遺産分割からやり直すなどの手間がかかることなどがあるからです。

また、そもそも相続税申告の前段階の遺産分割などの手続きでも、必要になる共通の書類も多く存在します。

ですので、いざ相続税申告書を作成するときに集めだすといったことのないように注意しましょう。

必要書類や添付書類は多岐にわたる

相続税申告のために必要な書類、相続税申告の際に添付しなければならない書類は多岐にわたります。

まずは、何が必要なのかを洗い出した上で、優先順位をつけて収集していく必要があります。

税務署に提出しなくてはならない書類と提出しないでよい書類の2種類がある

まず、書類は、税務署に提出しなくてはならない書類(いわゆる添付書類)とそうでない書類(税務調査が入った時に見せる必要がある書類)があります。

税務署に提出 備考
被相続人と相続人の情報が得られる書類 必要 戸籍謄本など。相続関係図も作っておくと良い。
特例や控除が受けられることを証明する書類 必要 適用したい制度や控除によって準備する書類が異なります
相続財産の情報が得られる書類 必要 財産目録など
不動産の情報が得られる書類 不要 名寄帳など。申告書作成のための情報収集のために必要
保険の情報が得られる書類 不要 生命保険証書など
その他資産の情報が得られる書類 不要

ただし、ここで不要となっているものでも、税務署が提出をお願いしている書類や、税務署から提出を依頼される場合もありますので、全部集めておく必要はあることに注意しましょう。

ちなみに、提出をお願いしている書類も、税務調査が入るリスクを少しでも減らすため、原則全て提出するようにしておきましょう。

全員が必要な書類や税額控除、特例関係の書類

では、早速、具体的に必要な書類を整理しながら紹介していきます。ぜひ、チェックリストとして活用いただければと思います。

全員が必要な書類①被相続人の相続人であることを明らかにする書類

まずは、全員が必要な書類を紹介していきます。

被相続人の相続人であることを証明する書類は相続人全員のものを収集しなければなりません。

下表の書類は、必ず必要になります。

書類名 入手場所 備考
被相続人の戸籍謄本(複写も可) 市町村役場 相続人の人数確定

法定相続情報一覧図(相続関係図)があればそちらで代用可能

被相続人の住民票の除票 市町村役場 本籍地の記載必要

マイナンバーの記載は不要

相続人全員の戸籍謄本 市町村役場 被相続人の死亡時点で戸籍に入っている場合は不要
相続人全員の住民票の写し 市町村役場 本籍地の記載必要

マイナンバーの記載は不要

相続人全員のマイナンバーカード 通知カードやマイナンバー記載の住民票で代用可能
相続人全員の身元確認書類 マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、身体障害者手帳、在留カードなど

下表の書類は、該当の場合のみ必要になります。

書類名 入手場所 備考
被相続人の戸籍の附票の写し 市町村役場 相続時精算課税制度適用者がいる場合

老人ホーム入所で小規模宅地等の特例を適用する場合

相続人の戸籍の附票の写し 市町村役場 相続時精算課税制度適用者がいる場合

小規模宅地等の特例を「家なき子」要件で適用する場合※

相続人全員の印鑑証明書 市町村役場 遺産分割協議書がある場合

 

相続人であることを明らかにする書類等は金融機関や法務局のほか様々な場面で使用しますので、複数用意しておくと相続手続きがスムーズに進みます。

※家なき子要件とは、親と同居せずに、小規模宅地等の特例を適用するための要件です。

税額控除や特例関係の書類①配偶者の税制軽減(配偶者控除)

次に配偶者控除を受ける場合に必要になる書類を列挙します。

書類名 入手場所 備考
遺言書または遺産分割協議書 法定申告期限までに遺産分割が決まらない場合は、当初申告において特例を受けることは出来ません。
相続人全員の印鑑証明書 市町村役場 遺産分割協議書がある場合
申告期限後3年以内の分割見込書 作成する 申告期限内に遺産分割できない場合のみ提出

税額控除や特例関係の書類②小規模宅地等の特例

書類名 入手場所 備考
遺言書または遺産分割協議書 法定申告期限までに遺産分割が決まらない場合は、当初申告において特例を受けることは出来ません。
相続人全員の印鑑証明書 市町村役場 遺産分割協議書がある場合
申告期限後3年以内の分割見込書 作成する 申告期限内に遺産分割できない場合のみ提出
相続人の戸籍の附票の写しなど 市町村役場 小規模宅地等の特例を「家なき子」要件で適用する場合

「家なき子」要件を適用する場合は、このほか、「相続開始前3年以内に居住していた家屋が、自己又は自己の配偶者、自己の三親等内の親族又は自己の一定の関係がある法人の所有する家屋以外の家屋であることを証する書類」など複合的な証明書類が必要になります。

相続人の自宅の賃貸借契約書など 小規模宅地等の特例を「家なき子」要件で適用する場合
被相続人の戸籍の附票 市町村役場 被相続人が老人ホームに入所していた場合
老人ホームの入居関係の資料 被相続人が老人ホームに入所していた場合

入居時の契約書や退去返還金の書類

介護保険の被保険者証など 被相続人が老人ホームに入所していた場合

コピーを提出

特定同族法人の発行株数や出資額等を明らかにする書類 特定同族会社事業用宅地を適用する場合
特定同族法人に係る定款の写し 特定同族会社事業用宅地を適用する場合

税額控除や特例関係の書類③相続時精算課税

書類名 入手場所 備考
遺言書または遺産分割協議書 必須ではないが、提出をお願いしている書類です。

原本ではなく写しで提出

相続人全員の印鑑証明書 市町村役場 遺産分割協議書がある場合。必須ではないが、提出をお願いしている書類です。
被相続人の戸籍の附票の写し 市町村役場 原本又は複写も可。

税額控除や特例関係の書類④事業承継税制(相続税の納税猶予の特例)

書類名 入手場所 備考
都道府県指示から交付された認定書 都道府県 写しで問題なし
都道府県庁へ提出した認定申請書 写しで問題なし
定款および株主名簿
登記事項証明書 法務局
従業員数証明書
後継者の戸籍謄本 市町村役場
貸借対照表、損益計算書
担保提供に関する書類 担保として提供する財産の明細書などを含む

税額控除や特例関係の書類⑤農地等についての相続税の納税猶予の特例

書類名 入手場所 備考
農業委員会による相続税の納税猶予に関する適格者証明書 農業委員会 写しで問題なし
相続税の納税猶予の特定貸付に関する届出書 特定貸付の場合のみ
担保提供に関する書類 担保として提供する財産の明細書などを含む

該当者のみ必要な書類

ここからは、相続財産や相続する債務に該当するものがあれば集めなければならない書類を列挙します。

添付欄に〇がついてある書類は、添付書類として提出することを税務署からお願いされている書類になります。

土地・建物など不動産関係

添付 書類名 入手場所 備考
登記簿謄本(全部事項証明書) 法務局
地積測量図 法務局 写しを提出

地積測量図がない場合は、公図でもかまわない

固定資産税評価証明書 都税事務所もしくは役所の資産税課 相続登記の申請時にも必要

 

賃貸借契約書 借地、貸地、借家、貸家などがある場合に必要
売買契約書 相続開始前後に不動産売買がある場合

なお、売買価格が財産評価に影響することはありません。

借地権契約書 土地の借地権がある場合
農業委員会の証明書 農業委員会 他人の農協を小作している場合
名寄帳 作成する 固定資産税・都市計画税課税明細でも代用可能

固定資産課税台帳とも呼ばれる

株式・投資信託などの金融商品関係

添付 書類名 入手場所 備考
預り証明書(残高証明書) 各証券会社等 被相続人の死亡日現在の預り証明書が必要

相続税評価額算出のために、相続開始日と過去3カ月分の各月の平均終値単価を把握しておく必要あり。

投資信託などは、死亡日現在の解約価額が必要。

登録証明書(残高証明書) 名簿管理人 被相続人の死亡日現在の預り証明書が必要

端株、単元未満株式の有無などを確認するために必要

配当金の支払通知書 相続開始後に受け取った配当金の把握に必要
被相続人の取引明細 各証券会社等 過去5~7年分が必要

過去に多額の入出金、贈与がないかを確認するために必要

過去3期分の決算書、税務申告書(法人税、地方税、消費税等)の写し。 個別に会社に依頼 非上場株式の相続評価額算出のために必要

預貯金・出資金関係

添付 書類名 入手場所 備考
残高証明書 金融機関 相続開始日時点の被相続人名義の預貯金すべて。

信用金庫などの出資金の有無も記載

取引している金融機関全ての口座分を取得

利息計算書 金融機関 相続開始日現在の未収の預金利息を調べるために必要

残高証明書と合わせて入手

通帳・定期預金の証書 金融機関 過去に多額な入出金や贈与がないかを確認するために必要。過去の預金通帳が無い場合は金融機関から過去5年間程度の取引履歴を取り寄せることも検討。

生命保険などの保険関係

添付 書類名 入手場所 備考
保険金支払通知書 保険会社 生命保険など保険の支払いがある場合に必要
保険証書 受取人、保険内容、保険金額などを確認するために必要
解約返戻金が把握できる書類 保険会社 保険金の支払いがない保険については、相続開始日時点の解約返戻金額が相続税評価額になるため必要

自動車や退職金などのその他の資産関係

添付 資産 書類名 入手場所 備考
退職金 支払通知書、源泉徴収票 勤務先 退職金の額を把握するため
自動車 車検証 車の所有者などを把握するため
ゴルフ会員権

リゾート会員権

預託金証書、証券など ゴルフ会員権などの所有者などを把握するため
貸付金 金銭消費貸借契約書 貸し付けた人、貸し付けた金額などを把握するため、
貴金属、骨とう品、絵画など 鑑定書 貴金属などの相続税評価額を算出するため
未収金 契約書、支払通知書など 未収の給与、地代、家賃、保険料などを把握するため
前払金 契約書、請求書など 前払の給与、地代、家賃、保険料などを把握するため

債務関係

添付 資産 書類名 入手場所 備考
借入金 残高証明書 金融機関 借入の額などを把握するため
借入金 返済予定表 金融機関 借入の額などを把握するため
未払金 納税通知書、請求書など 税金、年金、保険、医療費、公共料金など相続開始後に支払ったもので、相続開始前に発生した費用分は、相続財産から控除できる

葬式関係

添付 書類名 入手場所 備考
葬式に関する領収書 葬式関連費用は相続財産から控除できる

葬式代、飲食代、火葬代、心づけ、埋葬・納骨の費用、お布施など

贈与関係

添付 書類名 入手場所 備考
贈与税申告書 過去3年分はあれば必須。

相続時精算課税制度を選択していた場合は、選択以降分

住宅所得等資金の贈与、教育資金の一括贈与、結婚子育て資金の一括贈与をしている場合は、贈与を実施した年分

贈与契約書 贈与を実施したときに作成したもの

相続時精算課税制度を選択していた場合は、制度の届出を行った時に作成したもの

住宅所得等資金の贈与、教育資金の一括贈与、結婚子育て資金の一括贈与をしている場合は、贈与を実施した年分

相続時精算課税制度選択届出書 相続時精算課税制度を選択していた場合のみ
非課税申告書 (金融機関) 教育資金の一括贈与、結婚子育て資金の一括贈与をしている場合のみ

その他

添付 書類名 入手場所 備考
過去の相続税申告書 今回の相続財産の中に、過去の相続により取得した財産がある場合

 

障害者手帳 法定相続人に障害者の方がいる場合

その他相続税申告の必要書類でよくある間違いや注意点

ここからは、必要書類でよくある間違いや注意点をご紹介していきます。

相続税申告の必要書類はコピーで問題ない?!(印鑑証明書だけは原本が必要)

基本的に相続税申告に必要な書類はコピー(写し)で問題ありません

ただし、印鑑証明書などは、原本が必要になっていますのでその点は注意が必要です。

必要書類を提出しなければ、税務調査のリスクが高まる?

基本的に、必要書類の中には、添付しなければならないもの、添付をお願いされているもの、保管しておけば良いもの、の3種類があります。

添付しなければならないものは添付が必須ですが、添付をお願いされているものもできるだけ全部提出しておいた方が税務調査リスクは下がると言えます。

逆をいうと、全部提出しておかなければ相対的に税務調査のリスクが高まると言えます。

添付書類の提出を忘れるとペナルティがある?

結論からいうと、添付書類の提出を忘れていると、要件を満たしているにもかかわらず、特例が適用できなくなるなどのペナルティは発生する可能性があります。

ただし、実務的には、税務署から督促があり、速やかに対応すればペナルティになるケースは少ないです。

ですが、余計なリスクは極力避けるべきですので、添付書類の出し忘れには注意しましょう。

重要なのは必要書類の収集順序

必要書類を紹介してきましたが、その種類は多岐にわたります。

書類によっては、作成に時間がかかるものもありますので、しっかりと何から準備すべきなのかを改めて確認した上で、収集を進めていく方がよいでしょう。

必要書類や添付書類を集めるのにかかる期間は1か月前後みておく

膨大な書類の量がありますが、しっかりと順序だてて収集していけば、1か月前後で収集は終わるはずです。

ただし、遺産分割協議書などは、遺産分割協議が終わらなければ作成できません。

ですので、収集するだけで良いものは、速やかに収集しておく方がよいでしょう。

国税OB岡本先生OnePointアドバイス

忙しくて平日に役所等に行けない場合に戸籍謄本の収集などは相続を専門に扱っている税理士であれば代行取得をしてくれるところもあります。

岡本篤典税理士事務所でも、代行取得を行っていますので、ぜひご依頼ください。

相続税申告の基礎

ここからは、相続税申告の基礎を解説していきます。

相続税が課税されるのは基礎控除を超えたとき

まず、基本的なことになりますが、相続税が課税されるのは、遺産総額が基礎控除を超えた時です。

基礎控除を超えていなければ、相続税を納付する必要もなければ、相続税申告をする必要もありません。

ちなみに基礎控除は、以下の式で計算されます。

基礎控除の計算式

基礎控除の額=3,000万円+600万円×法定相続人

したがって、まずは、遺産総額が3,000万円以下であれば、相続税は発生しないと理解いただければよいかと思います。

相続税計算の方法

相続税計算の流れは以下の4ステップです。

相続税の計算4ステップ

相続税計算は実際の例を使って考えるとわかりやすいかと思います。

ここでは、遺産総額3億円、配偶者と子ども3人が存在する場合を想定します。

①基礎控除の額

この場合、法定相続人は4人になりますので、以下で計算します。

計算例

基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 4人(法定相続人の数) =5,400万円

②課税総額の計算

計算例

課税総額 = 3億円(遺産総額) ― 5,400万円(基礎控除) = 2億4,600万円

③相続税総額の計算

A法定相続分の計算

計算例

配偶者の法定相続分 = 2億4,600万円 × 1/2 = 1億2,300万円

子の法定相続分 = 2億4,600万円 × 1/6 = 4,100万円

B相続税総額の計算(まずは個別に相続税額を計算しそれを合算します)

計算例

配偶者の相続税額

1億2,300万円 × 40%(税率) ― 1,700万円 =3,220万円

子一人分の相続税額

4,100万円 × 20%(税率) - 200万円 = 620万円

ここで、税率はそれぞれの法定相続分に応ずる取得金額(今回の場合は配偶者1億2,300万円、子4,100万円)に対応する税率が定められています。以下の国税庁のHPの表を参考にしてください。

C相続税総額

計算例

3,220万円 + 620万円 × 3人 = 5,080万円

④各人の相続税額の計算

相続税総額を取得財産に応じて按分します。

ここでは、配偶者3,000万円、残りの子供たちに9,000万円ずつを相続させるとします。

計算例

配偶者の相続税額(配偶者控除前)5,080万円×3,000万円÷3億円=508万円

配偶者の相続税額(配偶者控除後)508万円-508万円(配偶者控除)=0円

配偶者の課税価格は1億2,300万円だったため、この508万円の全額が配偶者控除で差し引くことができます。

配偶者控除については、後ほど説明しますが、配偶者の課税価格が1.6億円以下であれば、全額を配偶者控除で差し引くことができるという制度になります。

計算例

子(一人分)の相続税額 5,080万円×9,000万円÷3億円=約1,700万円

ここでの計算のポイントは、やはり一度相続税額について、法定相続分を基準として個別に算出し、合計した後で、再度実際に相続する額に応じて相続税額を按分するというところではないでしょうか。

間違いやすい部分なので気を付けましょう。

国税OB岡本先生OnePointアドバイス

日本の相続税額の計算は、「法定相続分課税方式」という方式を採用しており、亡くなられた方の総遺産額に応じて相続税総額を一度計算してから、実際の財産取得割合により各人の相続税額に按分するという特殊な方式になっています。

ですので、遺産総額がわかっていても、相続人の数がわからないと相続税額を計算できないですし、自身が受け取る遺産の総額だけがわかっても相続税額を計算することはできないのです。

よく「遺産〇〇円もらうんだけど相続税何円くらいかかりますか?」といったご相談がくるのですが、その情報だけでは相続税額を計算することはできません。

相続税の申告とはどのように行う?

相続税の申告はどのように行うのでしょうか。

提出方法と納税方法についてここではご説明します。

相続税申告書の提出先は管轄の税務署になります。

管轄の税務署とは、故人の住所地を管轄する税務署です。

相続人の住所地の管轄税務署でないことに留意してください。

相続税申告書の提出方法は持参又は書類の送付による提出方法のみです。

納付も、相続税申告書提出の期限(相続開始を知った日から10か月以内)までに行う必要があります。

納付に関しては、コンビニや金融機関でできるほか、クレジットカード納付なども可能です。

クレジットカード納付はポイントがもらえますので、カード手数料を加味してもお得にはなります。

相続税の申告書の構成は?

相続税の申告書の構成は以下のようになっています。

申告書の構成

第1表 相続税の申告書

第2表 相続税の総額の計算書

第3表 農業を営む相続人がいる場合について

第4表 相続税額の加算金額の計算書

第5表 配偶者の税額軽減額の計算書

第6表 未成年者控除額・障害者控除額の計算書

第7表 相次相続控除額の計算書

第8表 外国税額控除などについて

第9表 生命保険金などの明細書

第10表 退職手当金などの明細書

第11表 相続税がかかる財産の明細書

第11・11の2表の付表1~4 小規模宅地等についての課税価格の計算明細書など

第12表 農地の納税猶予適用などについて

第13表 債務及び葬式費用の明細書

第14表 相続開始前3年以内の贈与財産などについて

第15表 相続財産の種類別価額表

基本的に、これらの書類のうち必要なものはすべて作成し提出する必要があります。

ちなみに、申告書の中心となるものは、申告書本体の第1表、相続税の総額を計算する第2表、課税対象となる財産の明細である第11表になります。

相続税申告書の作成順序は?

相続税申告書作成手順を表した図

相続税申告書作成手順を表した図

さて、相続税申告書は第1表から作ろうとすると、なかなか進みません。

第1表はまとめの部分ですので、最後に埋める方が作りやすいと思います。

ここからは、どの順番で作成していくのが良いのかについて説明していきます。

まず、第11表をうめつつ、第9表、第10表、第11の2表を埋めていきます。

次に、第13表、第15表をうめていきます。

その後、第5表、第6表、第7表をうめていきます。

第1表と第2表は、このそれぞれの作業中に転記すべき数値がでたときに埋めていき、最後に計算する部分などを整えて終了です。

相続税の申告は税理士と相談しながら進めるべき

相続税の申告書は税理士に依頼すべきと言えます。

相続税の申告で間違えやすいのが、課税対象財産が漏れるということです。

これは、単に相続税の申告書を作成するときだけ税理士がかかわれば判明するというものではなく、相続税申告書作成前の資料集め段階から、しっかりと税理士がからんでいないと難しいことになります。

税理士に相談するメリット

さて、税理士に相談するメリットは実は申告書の作成をしてくれることだけではありません。

税理士に相談するメリットは、ずばり、以下の4つです。

税理士に相談するメリット

  • 相続税の申告をミスなくかつ調査を受けにくい正確な申告書作成が行えること
  • 相続税の申告の手間が省けること
  • 相続税の節税が行えること
  • 書面添付制度を利用して税務調査のリスクを回避すること

相続税の節税に関して、例えば、不動産の相続税評価額の計算は実は、様々な方法や特例があり、それらを組み合わせることで、相続税評価額を大きく下げられる可能性があるケースがあります。

この相続税評価額の計算が得意な税理士に依頼するのが非常に重要です。

相続税評価額の算定のタイミングこそが最も税理士に依頼することで節税につながる可能性が高くなるタイミングといえます。

また、書面添付制度についても、あまり聞きなれないかもしれませんが、税務調査のリスクを回避するという意味では、侮れません。

書面添付制度とは、税理士が作成等した申告書について、それが税務の専門家の立場からどのように調製されたかを法第33条の2の書面で明らかにするといった制度です。

また、この書面が添付されている申告書について税務調査を行う場合には、必ず事前に税理士と税務署員との間で意見交換の場を設けることになっています。この意見交換の中で問題が解決されれば税務調査を回避できるケースもあります。

税理士の費用相場

相続税を依頼した場合の税理士の費用相場は、遺産総額の1%前後となっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

相続税の添付書類、必要書類をしっかり理解し、書類の集め漏れ、作成漏れがないように気を付けましょう。

国税OB 岡本先生

国税OB 岡本先生

国税OB 岡本先生

税理士・行政書士

大学卒業後、平成7年に名古屋国税局に入局後、東海4県下の各税務署及び国税庁税務大学校などの勤務を経て早期退職し、令和元年9月に税理士事務所を開業。

国税組織の中では主に資産課税部門に従事し、数多くの相続税や譲渡所得の調査等に携わってきた経験から、資産課税の実務及び税務調査の立ち会い等を得意分野とする。

岡本篤典税理士・行政書士事務所

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不動産や株式などが複数あって個別に財産評価をしない場合は有料(5万円~)にて相続税額シュミレーションを行っています。

いつでも、ご相談お待ちしております。

  • この記事を書いた人
篠 昌義(公認会計士/税理士)

篠 昌義(公認会計士/税理士)

株式会社相談室代表取締役。有限責任監査法人トーマツで大企業から中小企業までの監査やコンサルティング、税理士法人で大企業の法人税から個人の所得税まで幅広く実務を担当したのち、自身も経営者としてシェアリングテクノロジー株式会社(東マ:3989)の取締役CFOから代表取締役まで幅広く経験。東証マザーズ上場の責任者を務めるだけでなく、上場後の事業推進、資金調達、M&A、組織改革などを幅広く企業拡大を牽引。 詳しい経歴・プロフィールは当メディアの運営者情報をご覧ください。

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