相続

【弁護士監修】相続手続きに必要な書類や書類取得の方法とは?相続手続の一連の流れまでわかりやすく徹底解説

相続手続きは、必要な書類がたくさん存在します。また、相続手続きの流れの中で、必要な書類が変わってきたり、その書類が必要なタイミングも異なります。

今回は相続手続きにおいて必要な書類について、わかりやすく解説していきます。

この記事のまとめ

・相続手続きには多くの書類が必要になるため、収集は事前にスケジュールしてやっておく

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目次

相続の一連の流れとは?!

相続が発生した場合、どのような流れで手続を進めるのかを、まず解説します。

遺言書の確認

遺言書がある場合、遺言書に記載された内容を実現させることができます。遺言書がある場合には、法定相続分に限られず、遺言者の意思通りに遺言者の財産を分けることができます。

他方で、遺言書がない場合には、遺産分割協議をする必要があります。

ですので、相続手続の出発点として、まずは遺言書の有無を調査することになります。

相続関係図の作成

被相続人が亡くなった後,誰が相続人かを調査する必要があります。

そのため、被相続人に配偶者がいるか、子がいるか、両親がいるか、兄弟がいるかを調査することが必要です。

相続人を調査した場合には、相続関係図でまとめるのが良いでしょう。

相続人の決定

 相続関係図を作成したら、誰が相続人になるのかを確認します。

民法は、遺言書がない場合、誰が相続人になるかを定めています(民法887条~890条)。

ですので、民法に従って、相続人を決定します。

財産評価額算定のための書類を入手

相続人が決定した後、被相続人の財産を確認する必要があります。

預貯金であれば、残高証明書を取得します。

不動産であれば、固定資産評価証明書等を取得して、財産の評価額を算定します。

遺産分割協議

相続人が決定し、被相続人の財産も確定したら、遺産分割協議になります。

相続人間で、被相続人の財産をどのように分けるのかを決めることになります。

家庭裁判所による調停、審判

相続人間の話合いで、被相続人の財産の分け方が決まらない場合、調停・審判を行うことになります。

調停は、家庭裁判所に申立てを行います。

調停では、家庭裁判所が選任した調停委員という第三者を交えて話合いを行います。

この遺産分割調停でも決着がつかない場合、遺産分割審判に進みます。

審判では、裁判官が相続人の主張を聞き、遺産の分割方法を決定します。

相続税を申告する場所の確定

相続税の申告・納付は、被相続人の住所地を管轄する税務署に行います。

申告に必要な書類をそろえる

 相続税の申告には、次の資料が必要になります。

・被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍,原戸籍)謄本

・被相続人の財産・債務に関する資料

・遺言書又は遺産分割協議書

もっとも、被相続人の事情により必要な資料が異なりますので、事前に税務署や国税庁のホームページ等で確認するのがお勧めです。

それぞれのフェーズで必要な書類と入手先、提出先一覧

相続手続では、各フェーズで準備すべき書類が異なります。

各フェーズで必要となる書類、書類の入手方法につき、解説します。

必要な書類は、大枠で、銀行預金等の金融機関関係、不動産などの登記関係、相続税申告関係の3つ

 銀行預金等の金融機関関係は、被相続人が取引をしていた金融機関で発行してもらえます。

不動産などの登記関係については、全部事項証明が法務局、固定資産評価証明書は役所で発行してもらえます。

相続税の申告の際必要となる、戸籍謄本、住民票、印鑑登録証明書も、役所で発行されるものです。

戸籍謄本、住民票、印鑑証明書などは原則、毎回必要

相続が発生したことを証明するため、被相続人の戸籍謄本及び住民票が必要になります。

また相続人であることを証明するため、被相続人と相続人の関係が分かる戸籍、本人確認のために印鑑登録証明書が必要になります。

戸籍謄本、住民票、印鑑登録証明書は、いずれも役所にて発行されます。

遺言書の確認

公正証書遺言は、公証役場に保管されています。

もっとも、被相続人が公正証書遺言を作成したか否か、作成していてもどこで作成した分からないことがあります。

この場合、近くの公証役場で遺言書の検索を行うことができます。

自筆証書遺言は、平成30年の民法改正に伴い、法務局にて遺言書を保管する制度ができました。

ですので、法務局で調べることになります。

法務局にない場合でも、被相続人が自宅等に保管している可能性もあるため、自宅等も探すことになります。

相続関係図の作成

相続関係図を作成するうえで、被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍、原戸籍)謄本を確認することになります。

戸籍謄本は、役所にて発行してもらうことができます。

相続人の決定

相続人の決定の際も、被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍、原戸籍)謄本を確認することになります。

具体的には、配偶者がいれば、配偶者になります。

血族相続人については、次の順位になります。先順位の者が相続人になります。

第1順位の相続人は、子です。

第2順位の相続人は、直系尊属です。親等の異なる直系尊属間では、親等の近い者が相続資格を取得し、それ以外の直系尊属は相続資格を取得しません。

第3順位の相続人は、兄弟姉妹です。

財産評価額算定のための書類を入手

被相続人の財産、負債を調査します。

預貯金口座を確認することになります。

直近のお金の流れも確認するため、通帳又は取引履歴を準備することになります。

履歴を確認することで、毎月債務を返済している債権者が見つかる可能性があります。

自宅等で通帳を確認するか、金融機関で取引履歴を確認することになります。

不動産については、不動産を所有していると思われる自治体にて名寄帳を取得する方法が考えられます。

また、毎年固定資産税がかかるはずですので、役所からの請求書を確認する方法もあります。

不動産が見つかった場合、その評価額を確認するため、役所にて固定資産評価証明書を発行してもらいます。

債務については、郵便物で確認することになります。

金融機関や消費者金融等から借入をしていれば、定期的に請求書が届くはずです。

遺産分割協議

遺産分割協議で必要な資料等はありません。

これまで収集した戸籍謄本類で相続人を確定させ、調査した被相続人の財産を踏まえ、話し合いをすることになります。

家庭裁判所による調停、審判

遺産分割協議を行うために、必要な資料はありません。

被相続人の財産が判明していれば、相続人で話合いを行うだけです。

ちなみに、遺産分割調停を申し立てる際には,次の資料が必要になります。

・被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍・原戸籍)謄本

・被相続人の預貯金、全部事項証明書(不動産)等の財産資料

・被相続人の通院治療費等の債務に係る資料

また、審判は、調停が不成立の場合に移行しますので、特に追加で資料を提出することはありません。

相続税を申告する場所の確定

 相続税の申告・納付は、被相続人の住所地を管轄する税務署に行います。

ですので、被相続人の最後の住所地を確認することになります。

そのため、居住地の役所にて住民票の徐票を取得することになります。

申告に必要な書類をそろえる

相続税の申告には、次の資料が必要になります。

・被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍,原戸籍)謄本

・被相続人の財産・債務に関する資料

・遺言書又は遺産分割協議書

戸籍謄本は、役所で取得します。

財産に関する資料は、預貯金等が金融機関、不動産が役所にて発行してもらえます。

債務に関する資料は、郵便受けの請求書、金融機関の引き落とし等で確認することができます。

その他相続における注意点などは?

 相続税の優遇措置を受ける場合の書類等の相続税の書類の注意点、遺言執行者がいる場合の必要書類の注意点につき解説します。

優遇措置を受ける場合と受けない場合で相続税申告に必要な書類が異なる?!

 配偶者の税額軽減、小規模宅地の特例を受ける場合、全相続人を明らかにする戸籍謄本類、全相続人の印鑑登録証明書が必要になります。

また、小規模宅地の特例を受ける場合、特例の要件を確認するため、相続人の住民票の写し、戸籍の附票が必要になります。

また、相続時精算課税を利用する場合には、贈与契約書又は贈与税申告書の写しが必要になります。

改製原戸籍も必要?!

被相続人の出生から死亡までの戸籍を取得する際、原戸籍も必要になります。

原戸籍の期間中に、例えば、婚姻等により除籍されることもあるため、つながりを確認するために必要だからです。

銀行で残高証明書をとっておくとよい?!

残高証明書は、被相続人の死亡時の預貯金の金額を確認することができます。

ですので、被相続人の財産を調査するうえで有益なものになります。

また、相続税の申告の際にも必要な資料になります。

未成年者は特別代理人の選任審判書が必要?!

配偶者及び子が相続人の場合で、子が未成年であった場合には、母が未成年者を代理することは利益相反関係となってしまいます。

そのため、子が未成年の場合には、家庭裁判所に申し立てて、未成年者の特別代理人を選任してもらうことになります。

そして、選任された場合、特別代理人選任の審判の証明書が必要となります。

遺言執行者がいる場合といない場合で必要書類が異なるので注意

例えば,預貯金等の解約の際、必要書類が次のとおり異なります。

遺言執行者が選任されている場合、遺言執行者に選任されていること証する書類(主として遺言書になります。)、遺言執行者の印鑑登録証明書,財産を引き継ぐ者の印鑑登録証明書が必要になります。

しかし、遺言執行者が選任されていない場合、財産を引き継ぐ者の印鑑登録証明書が必要となります。

相続に関してのお悩みはプロに相談すべき?!

 相続について分からないことがあれば、弁護士、司法書士、税理士などのプロに相談しましょう。

準確定申告、相続税の申告・納税、遺留分減殺請求等、期限内に手続をしなければ、延滞金を課されたり、請求することができなくなる等、不利益を被るおそれもあります。

ですので、早いうちに相談するのがよいでしょう。

相続で必要な書類や相続に関する争いで悩んだら弁護士や司法書士に相談すべき?!

相続の書類で分からないことがあれば、司法書士に相談しましょう。

書類の収集につきアドバイスをもらうことができます。

また、相続に関する争いで悩んだら、弁護士に相談しましょう。

弁護士は、現在の状況をお聞きし、適切なアドバイスをしてくれます。

また、遺産につき話合いがそもそも困難である、話合いをしたくない等の事情があれば、弁護士に依頼をすれば、弁護士が代わりに手続を行うこと、遺産分割協議に代わりに参加することができます。

相続税に関してのお悩みは税理士に相談すべき?!

相続税につき分からないことがあれば、税理士に相談をしましょう。

相続税の申告では、各種の控除・特例の利用、株式・不動産の金額の算定等、複雑な計算が必要になります。

ですので、相続税に依頼をし、相続税の申告を任せるのが良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
相続の手続きに必要な書類をしっかりと理解し、相続手続きを円滑に進めましょう。

監修者情報

愛知孝介先生

日本弁護士連合会所属 弁護士登録番号54061号

弁護士登録後、大手法律事務所に入所。

相続案件を中心に、年間100件以上の法律相談を受け、解決策を提案する。相続案件にあたっては、税理士、司法書士、宅建士等の他士業と連携のうえ、数多くの案件を解決に導く。

事業承継プランの策定、遺言作成を始めとする相続発生前の紛争回避策の構築を得意とする。

遺産分割協議及び遺留分侵害額請求にあたっては、クライアントの要望の実現に向け、粘り強い交渉を行い、調停・裁判を遂行する。

  • この記事を書いた人
篠 昌義(公認会計士/税理士)

篠 昌義(公認会計士/税理士)

株式会社相談室代表取締役。有限責任監査法人トーマツで大企業から中小企業までの監査やコンサルティング、税理士法人で大企業の法人税から個人の所得税まで幅広く実務を担当したのち、自身も経営者としてシェアリングテクノロジー株式会社(東マ:3989)の取締役CFOから代表取締役まで幅広く経験。東証マザーズ上場の責任者を務めるだけでなく、上場後の事業推進、資金調達、M&A、組織改革などを幅広く企業拡大を牽引。 詳しい経歴・プロフィールは当メディアの運営者情報をご覧ください。

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