車内に鍵の置き忘れ、鍵の紛失、電池切れなど、車の扉を開けられずに困っていませんか?
そんな時はまず保険会社やJAFのロードサービスを利用してみましょう!
この記事では保険会社やJAF、鍵屋といったサービスの料金を比較し、できるだけ安くトラブルを解決するための方法を検証しました。
さらに、自動車の鍵専門業者の方に、費用の相場や優良な鍵屋を探すためのコツなどを取材させていただきました。
本稿は車内に鍵を置き忘れた場合、鍵を落とした場合、電子キーの電池が切れた場合といったそれぞれの対処法に加えて、よくある質問についてもご紹介しています。
読み終えるころには、トラブルを解決するのにぴったりの方法が見つかること間違いなしです。
監修者
自動車専門鍵店カーロック
篠田清彦
普通の鍵店では対応できない、自動車の鍵に特化した自動車専門の鍵屋さんです。お気軽にご相談下さい。
1.インロックした場合の対処法
インロックとは車の中に鍵を置き忘れたまま、車の扉を閉めてしまうことです。
ここではインロックをしてしまった場合の対処法を、実践すべき順に3つご紹介します。
・保険会社に連絡する
・JAFに連絡する
・鍵屋で見積もりを取る
それではそれぞれの方法について、深く見ていきましょう。
・保険会社に連絡する
インロックをしてしまったなら、まず自分の加入している自動車保険会社に連絡しましょう。
現在、ほとんどの自動車保険はロードサービスを無料で提供しており、鍵開けも無料で対応してくれることが多いです。
さらに、鍵開けは自動車保険のサービスであるため、利用しても等級が下がって来年以降の保険料が上がるようなことはありません。
使って損はないので、ぜひ連絡してみてください。
しかし、自動車保険のロードサービスにはいくつかの注意点があるのでご紹介します。
・保険の契約車両にしかサービスを適用できない
・鍵開けに対応していない場合がある
・保険の契約車両にしかサービスを適用できない
自動車保険は「車両」にかかるため、契約している車両以外はサービスを利用できません。
つまり、他人の車やレンタカーでインロックを起こした場合、保険での鍵開けサービスを受けられないということです。
そのような場合は次の章にご紹介する方法で対応できるので、ぜひご覧ください。
・鍵開けに対応していない場合がある
ほとんどの自動車保険にはロードサービスが付いていますが、ロードサービスを外して保険料を安くできる自動車保険も存在します。
もし、ロードサービスを外してしまった場合、鍵開けサービスを受けることはできません。
・JAFに連絡する
JAFは自動車保険と同じく、会員なら無料で鍵開けサービスを受けることができるのですが、いくつか違いがあります。
・契約者が乗った車なら、自分の車でなくても鍵開けしてもらえる
・非会員でもお金を払って鍵開けしてもらえる
・契約者が乗った車なら、自分の車でなくても鍵開けしてもらえる
一つ目の違いは契約車両以外でもサービスを受けられるということです。
自動車保険が「車両」にかかるのに対し、JAFは「人」にかかるため、会社や友人の車、さらに運転していなくても同乗しているだけでサービスを受けられます。
・非会員でもお金を払って鍵開けしてもらえる
二つ目の違いはJAFの会員でなくても、お金を払えば鍵開けサービスを受けられる点です。
自動車保険は契約者にしかサービスを提供していないのですが、JAFではだれでも依頼することができます。
ただし、インロックなら最低でも13,130円はかかる(JAF公式サイトの料金見積もり)ので、このあとご紹介する鍵屋を呼んだ時の費用と比べて、安く済む方を選んでください。
そこで、次章では地元の鍵屋を呼んだときの費用や対応についてご紹介します。
・鍵屋で見積もりを取る
自動車保険が鍵開けに対応しておらず、JAF会員でもなかった場合、一度鍵屋に見積もりを取ってみることをおすすめします。
なぜなら、鍵屋に頼むとJAFよりも安く済ませられる可能性があるうえ、JAFより早く来てくれて素早く鍵開けをしてくれることが多いからです。
それではまず料金面についてみていきましょう。
実際に鍵屋に鍵開けを依頼した場合の料金を、現役鍵屋の篠田さんに聞いてみました。
鍵屋に車の鍵開けを依頼した場合の料金はこちらです。
ギザキー:約8,800円
→ギザキーとは鍵の差し込む部分がギザギザ状になっている鍵のこと
特殊キー:約16,500円
→特殊キーとは鍵の差し込む部分に曲がりくねった溝が付いてる鍵のこと
下表はJAF非会員の料金と鍵屋を利用した場合の料金を比較したものです。
JAF | 13,130円*~ |
鍵屋 | ギザキー:約8,800円 特殊キー:約16,500円 |
つまり、状況次第ではJAFよりも鍵屋の方が安くなることがわかりますね。
ただし、ここでご紹介した金額はあくまで一般的な料金なので、鍵の種類や時間帯、距離などによって費用は変わります。
そのため、ぜひ一度近くの鍵屋に電話で見積もりを取ってみることをおすすめします。
続いて、「早さ」の面についてみていきましょう。
一般的に鍵屋は非会員のJAFよりも「早さ」の面でまさっています。
なぜなら、JAFはロードサービス全般を担当するため、時間帯や曜日によっては混雑していることが多いからです。
さらに、JAFは会員を優先するため、非会員だと後に回されがちです。
一方、鍵屋は鍵のトラブルだけを担当するため、すぐに駆けつけてくれます。
できるだけ早く鍵を開けたい方は鍵屋に頼むべきです。
出先でインロックしてしまった場合、レッカーなどを使わなければ出張作業をしてくれる鍵屋に頼むことになります。
しかし、自分の車の鍵の種類によって、かかる費用はまったく変わってしまうので、見積もりだけを聞いても適正価格かどうかを判断するのは難しいです。
そこで、出張型の優良な鍵業者の中から、例として一つご紹介したいと思います。
その鍵業者とは「カギ110番」です。
「カギ110番」はお客様満足度が98%と、多くの人に満足されているサービスであることがわかります。
さらに、鍵開け費用が9,000円~、鍵作成費用は14,000円~なのですが、事前に見積もりを出してくれて、そこからの追加費用がかからないので、安心して依頼することができますね。
依頼する鍵業者を迷ってしまった時は、こちらの「カギ110番」を頼ってみてください。
2.外出先で鍵を落とした場合の対処法
外出先で車の鍵を落としてしまった場合、鍵を開けるだけでなく、新しく作ってもらわないと車を動かすことができません。
しかし、自動車保険やJAFでは鍵開けは対応しているものの、鍵作成まで対応してくれることはほとんどありません。
そこで、外出先で鍵を落としてしまった場合の対処法を2つご紹介します。
▼外出先で鍵を落としてしまった場合の対処法
- 自動車保険やJAFに鍵だけ開けてもらう
- 鍵屋に鍵を作ってもらう
それぞれの方法について深掘りしていきます。
・保険会社やJAFに連絡する
先ほどもご説明したように、自動車保険やJAFでは基本的に鍵開けはしてくれても、鍵を作ってはくれません。
下表では大手自動車保険やJAFの鍵紛失への対応をまとめました。
サービス名 | 鍵紛失への対応 |
---|---|
JAF | レッカーで鍵屋までけん引可能 |
SBI損保 | プレミアムクラス*の場合、鍵作成に対応 |
チューリッヒ保険 | 保険期間中1回のみ、鍵作成に対応 |
東京海上日動 | 鍵の紛失への対応なし |
三井住友海上 | 鍵の紛失への対応なし |
三井ダイレクト | 鍵の紛失への対応なし |
ソニー損保 | 鍵の紛失への対応なし |
この表からわかるとおり、多くの自動車保険は鍵作成に対応しておらず、JAFもレッカーで鍵屋まで車をけん引してくれるだけとなっています。
そのため、鍵作成に対応していない自動車保険を使っている場合、一番安く済ませる方法は保険を使って鍵開けだけやってもらい、そのあと鍵屋に鍵を作ってもらうということになります。
JAF会員の場合は鍵開けをしてもらった後、レッカー移動で鍵屋のところまで送ってもらうのが一番安上がりです。
また、注意してもらいたいのは鍵作成に対応している自動車保険であっても、イモビライザーキーの鍵開け・作成はほとんどの場合出来ないということです。
イモビライザーキーはキーのIDと車のIDが一致しないとエンジンがかからないような仕組みであり、鍵を作ってもIDが違うため、エンジンをかけることができません。
そのため、イモビライザーキーの作成スキルを持った専門の鍵屋さんに依頼する必要があります。
そこで、まずは自分の車がイモビライザーキーに対応しているかどうかを判断する方法をご紹介します。
イモビライザーキーを使っていると、自動車のインジケーター部分に上の画像のようなランプが点滅しています。
自分の車がイモビライザーキーを使っていることが分かった方は、次の章で鍵屋さんへ依頼する方法をご紹介しているので、そちらをご覧ください。
・鍵屋に鍵を作ってもらう
鍵をなくしてしまった場合、鍵屋に連絡して鍵を作ってもらいましょう。
しかし、鍵作成の相場がわからないため、見積もりを聞いてもそれが高いのか安いのか分からない方が多いと思います。
そのため、鍵を作るにはどれくらいの費用がかかるのか、鍵業者の篠田さんに聞いてみました。
鍵を作るのにかかる金額は以下のとおりです。
スマートキー軽自動車 44,000円〜
国産車 50,000円〜
外車 70,000円〜
イモビライザーキー
軽自動車 35,000円〜
国産車 38,000円〜
外車 58,000円〜
見積もりを取るときの参考にしてみてください。
3.車の鍵の電池が切れた場合の対処法
「電子キーを使っていて急に車が反応しなくなった!」、そんな場合は電池切れを疑いましょう。
この章では自動車の鍵の電池が切れてまったときの対処法を2つご紹介します。
▼自動車の鍵の電池が切れた時の対処法
- 内蔵キーで鍵を開け、エンジンをかける
- 自分で電池を交換する
それではそれぞれ深く見ていきます。
・内蔵キーで鍵を開け、エンジンをかける
実はほとんどの電子キーには物理的な鍵が内蔵されています。
電子キーには物理キーを取り出すための解除ボタンが付いているので、そこを押せば鍵を取り出せます。
その鍵を使って扉を開けた後は、電子キーを利用してエンジンをかけていきます。
ここではトヨタのスマートキーを例にしてご説明します。
まず、運転席に座り、シフトレバーをPの状態にします。
そして、そしてスマートキーをエンジンボタンに近づけ、ブレーキを踏みながらエンジンボタンを押します。
しかし、エンジンのかけ方は車種によって異なるので、下のボタンから自分の車の取扱説明書をご覧ください。
この方法はあくまで応急措置なので、車が動いた後はすみやかに電池を交換してください。
電池の探し方については次の章でご紹介します。
・自分で電池を交換する
電子キーの電池が切れた場合、自分で電池を交換することもできます。
ドライバーなどのかんたんな工具だけで交換できるので、近くにスーパーや100円ショップ、ホームセンターなどがある場合はこちらの方法を取ってみてはいかがでしょうか。
まず、交換する電池の種類についてですが、電子キーの種類によって使う電池は違います。
そこで、先ほどご紹介した取扱説明書から自分の電子キーに合う電池を調べてください。
例えば、トヨタのカローラだと「CR2450」という種類の電池を用意する必要があります。
それでは次に、電池の交換方法をご説明します。
交換方法も取扱説明書にのっているので、ここでは同じくトヨタのカローラを例にしてご紹介します。
メカニカルキーを抜いた後、下画像のように隙間ができ、マイナスドライバーを使うことで開けられます。
電子キーの種類によって交換方法は微妙に違いますが、基本的には同じような方法でふたを開けることができます。
ふたが開いたところに電池が入っているので、それを交換してふたを閉めれば交換作業は終わりです。
電池は1〜2年ほど持つので、定期的な交換を心がけましょう。
もし、これら2つの方法でも車が動かなかった場合、バッテリーが上がってしまっている可能性があります。
保険会社かJAFに連絡して対応してもらいましょう。
よくある質問
・自力で車の鍵を開ける方法はある?
インターネット上では自力で車の鍵を開ける方法が紹介されていますが、最近の車はそのような方法で開けられることはほとんどありません。
さらに、鍵や車を傷つけてしまうだけの可能性が高いので、まったくおすすめしません!
例として自力で開ける方法をご紹介しますが、現実的でないことを理解していただけると思います。
・ハンガーや針金でドアを開ける
まず、注意してほしいのがこの方法は窓や鍵を電動で開け閉めする車には使えないので注意してください。
現代の車のほとんどは電動で開け閉めをするので、あまり現実的でないことを分かっていただけたかと思います。
それでは手順ですが、ハンガーや針金を棒状に伸ばし、先端をL字型にします。
そして、窓の根元のゴムの隙間から針金を差し込んでください。
棒の先端で鍵の開け閉めする部分をひっかけて回すことで、扉の鍵を開けることができます。
しかし、失敗するとただ窓や車体を傷つけただけになってしまいます。
自動車保険やJAF、鍵屋などこれまでご紹介したサービスを利用したほうが絶対にいいので、ぜひそちらをご利用ください。
まとめ
ここまで車の鍵が開かない時の対処法を、状況別にそれぞれご紹介してきました。
インロックした時は保険会社やJAF、鍵の紛失は鍵屋、電池が切れた時は自分で解決できるとご説明しました。
この記事を読んだことでただの解決法ではなく、できるだけ費用をおさえられる方法を知れたと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。