言い方は悪く聞こえるかもしれませんが、おそらくあなたが想像している通り、トランクルームはあくまで「物置き」です。
つまりお金を積めば積むほどよりよいサービスを受けられるといった性質のものではありませんので、料金の差に着目し格安トランクルームを探していくのが「正解」を引く近道です。
ですが近年増え続けるトランクルーム各社の中から、もっとも格安なトランクルームサービスを選び出すのは思っているほど簡単ではありません。(※)
というのも、格安のトランクルームを探し出すためには月額料金だけでなく、いろんな名目をした諸費用も計算に入れる必要がありますし、また各社が実施している割引キャンペーンも加味しなければならないのです。
実際に今回格安トランクルームをランキング化するため、11社のトランクルームの料金を比較検証しましたが、想像していた以上に労力のかかる作業でした。
ですがその結果、表面的な月額料金だけを眺めていても決して見えることのない本当に格安なトランクルームを割り出すことができました。
本稿は主要なトランクルームサービス11社の複雑な料金体系を紐解き、本当に格安で利用できるトランクルームをランキング化しただけでなく、トランクルーム利用者の男女100名に対するアンケート結果に基づき、より満足度の上がるトランクルームの使い方までを徹底的に調査した結果をお伝えしていきます。
本稿を読み終わるころには、あなたが利用すべき格安のトランクルームサービスが明確になっているだけでなく、契約後のその先のイメージまで持てるようになっているでしょう。
まずは知っておかなければ損してしまうトランクルーム選びの大前提から、できる限りシンプルにお話していきます。
※参考:矢野総研「国内の収納サービス市場のトレンド調査」

▼この記事の監修者 岩佐弥生氏
整理収納アドバイザー、キッチン収納コンサルタント。
メディア出演、コラム執筆等でも活動中。
最近はキッチンに特化した整理収納監修、コンテンツ制作、ショールームでの収納コーディネート、ファーストフードチェーンでの収納提案&収納用品のデザイン制作、収納用品やラベルのプロデュースもしています。また、しゃべりの仕事で培った、分かりやすく、聞きやすいセミナーが好評で企業様が主催するイベントやセミナーに講師として多数招かれて講演を行っています。
トランクルームの料金は利用するサービスによって3.4倍も変わる
まずトランクルームを選ぶ際に、単に知名度や表面的な月額料金だけで安易に決めてしまうと、3.4倍もの料金を多く支払うことになりかねません。
逆に言うと、利用するトランクルームをしっかり選ぶことで料金の総額を1/3に節約することもできますので、利用するトランクルームの料金をしっかり比較する意義は想像以上に大きいのです。
実際に下図をご覧ください。
こちらは主要なトランクルームサービス11社を2年間利用した総額を比較したものです。(※初期費用や更新料、キャンペーン特典も加味しています)
(↓タップすると拡大できます)

もっとも割高となった【エアトランク】(232,320円)と、もっとも割安となった【minikura】(66,000円)では、料金の総額に3.4倍ほどの開きがあることがわかりますね。
同じ室内トランクルームで似たような広さを利用しているのにも関わらず、16万円くらいたった2年の利用で差が出てしまうのです。
ただしトランクルームの料金体系は各社バラバラで、初期費用やキャンペーン割引なども考えていくと、比較するのは簡単なことではありません。
本稿では、この複雑な料金体系を厳密に試算した結果に基づき、格安かつベストなトランクルームをご紹介します。
【注意】保管したい荷物で利用すべきトランクルームが変わる
具体的な格安トランクルームサービスを紹介する前に、もう1点だけ注意すべきことがあります。
それは保管する荷物によって利用するべきトランクルームが変わる、ということです。
もっと具体的にいうと「荷物は段ボールか?否か?」で選ぶべきトランクルームも利用料金もガラっと変わります。
最初にあなたが利用すべきトランクルームを見極めるポイントとなるのが、次の2点です。
▼利用すべきトランクルームを選ぶポイント
1.段ボールに入る荷物で15箱以内
→段ボール特化型トランクルーム
2.段ボールには入らない荷物&段ボールで15箱を大きく超える
→一般的なトランクルーム
トランクルームを格安で利用したいのであれば、この段ボール特化型と一般的なトランクルームの違いはきわめて重要なことですので、少し掘り下げて説明していきます。
すべてが段ボールに収められる荷物で15箱以内
まず荷物がすべて段ボールに収められる場合、トンランクルームの月額料金は相場の半額ほどで利用できます。

トランクルームの各サービスの中には、段ボールの荷物だけを保管することに特化したサービスがあります。
この段ボール特化型トランクルームは月額料金が「275円/箱」というかなり格安な料金で利用できます。
一般的なトランクルームの月額料金と比較すると、58.2%も安いことがわかりますね。
もっと言うと、トランクルームの費用をできる限り抑えたいのであれば、なんでもかんでもトランクルームに入れようとするのではなく、段ボールに収まる荷物だけを特化型のトランクルームに入れるのがおすすめです。
つまり段ボール入る荷物を特化型トランクルームに入れ、それにより空いた自宅のスペースに段ボールに入らない家電や家具を保管しておくというということです。
自宅のスペースの都合でこのやり方が許容できるのであれば、毎月の月額料金や総額が半額以下になります。
ちなみに段ボール15箱と言ってもピンとこないかもしれませんが、ワンルームマンションに住んでいる人の平均的な荷物量がおおむね段ボール15箱です(大型家具や大型家電は除く)。
1~1.5部屋分の荷物量が段ボール15箱とイメージしておけばいいでしょう。
またこうした段ボール特化型のトランクルームは、荷物の出し入れを宅配で手配できるので、お住いの場所を問わず使い勝手がいいというメリットもあります。
保管したい荷物が段ボールに入る荷物だけの方は、段ボール特化型トランクルームをランキング化した「格安トランクルームランキング(段ボール編)」の章にジャンプしてください。
ただしもし荷物の量が多く、段ボールが15箱を大きく超えそうな荷物の場合は、次の章を読み進めてください。
段ボールに収まらない荷物&段ボールで15箱を大きく超える
サイズの大きい家具や家電、スキー用品やスタッドレスタイヤなど、段ボールに収まらない荷物を保管したい方は、街中で見かける一般的なトランクルームを利用することになります。
また段ボールが15箱を大きく超えそうな場合も、段ボール特化型のトランクルームを利用するより、一般的なトランクルームを利用するのが安くなります。
しかしここで重要なのは、一般的なトランクルームサービスの料金を比較しても、2.7倍以上の大きな差が出るということです。
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もっとも割安なスペラボ(84,100円)と、もっとも割高なエアトランク(232,320円)では、2年間利用した時に2.7倍以上の差が生じます。
もちろん同じ室内保管で同じ広さ(0.5帖)であるにもかかわらず、です。
そのため段ボールに入らない大きな荷物や、段ボールが15箱を大きく超えるほどの荷物量をトランクルームに預けるつもりの方こそ、しっかりサービス間の比較をしなければなりません。
利用総額の安い順にサービスを紹介しますので、「格安トランクルームランキング(大型荷物編)」の章にジャンプしてください。
格安トランクルームランキング(段ボール特化型編)
荷物が段ボールに収まるもので15箱程度の荷物量なら、段ボール特化型のトランクルームを利用するのがもっとも格安な選択になります。
繰り返しになりますが、段ボール特化型のトランクルームのよさをおさらいしておくと下記です。
この段ボール特化型のトランクルームは、【minikura】と【サマリーポケット】の2つのサービスがあります。
ハッキリ言って、この2つのサービスは料金やサービス内容がほぼ同じです。
ですが細かく比較していくと、利用するメリットがより多いのはminikuraです。
中でも大きく異なる点は、
・minikura→1年以上預けると取り出し送料が無料
・サマリーポケット→どれだけ預けても取り出し送料が発生
という点です。
2社とも宅配で荷物の出し入れをするのですが、預けたい荷物を送るときの送料は無料です。
ですが預けた荷物を取り出すときに「取り出し送料」というものが発生します。
1年以上荷物を取り出す予定がないのであれば、この取り出し送料が無料になる【minikura】のほうが格安で利用できるというわけです。
【1位】minikura(ミニクラ)

▼minikuraの料金とサービス内容
月額料金 | 撮影なし275円/箱 撮影あり330円/箱 |
初期費用 | なし |
預け入れ送料 | 無料 |
取り出し送料 | 1年以上の保管なら無料 レギュラー1,100円/箱 ラージ1,320円/箱 |
対応エリア | 全国 |
最低保管期間 | 2か月 2か月以内に取り出した場合は、通常の取り出し送料+早期取り出し料金(当月保管料2か月分、翌月1か月分)が発生 |
minikuraは段ボール特化型のトランクルームで、通常のトランクルームに比べると格安料金で荷物を保管することができます。
仮に段ボール10箱を預けても、月額料金は2,750~3,300円ですし、初期費用もないので気軽に利用をスタートできますね。
minikuraには大きくわけて2つのプランがあります。
・撮影なし275円/箱
・撮影あり330円/箱
これは送った段ボールの中の荷物を、個々に写真撮影してリスト化してくれるかどうかの違いです。
つまり「撮影あり」にすると段ボール単位ではなく、個々のアイテムごとに取り出せるようになるということです。
今後取り出す予定がハッキリしているアイテムがあるなら、そのアイテムを入れた段ボールだけでも撮影ありのプランを選択するようにしてください。
またminikuraに荷物を預けるには専用の段ボールを取り寄せる必要があります(自分で用意した段ボールは使用不可)。
その段ボールの種類は主に2種類あります。
・レギュラー(横38cm×縦38cm×高さ38cm=54,842㎤)275円
・ラージ(横68cm×縦45cm×高さ38cm=116,280㎤)480円
※料金は撮影なしプランの場合の月額料金
ラージサイズはレギュラーサイズに比べると容量は2.1倍ですが、料金は1.7倍ほどしか上がりません。
そのためすべてレギュラーサイズで揃えるよりも、ラージボックスを数箱混ぜて箱数を減らすようにするのがお得な使い方です。
ちなみに同じ段ボール特化型のサマリーポケットと比較すると、minikuraの専用段ボールは少し容量が大きいことがわかります。
レギュラー容量 | ラージ容量 | |
minikura | 54,842㎤ | 116,280㎤ |
サマリーポケット | 52,503㎤ | 113,220㎤ |
料金は同じなので、この専用段ボールのサイズの大きさという観点でも、よりお得なのはminikuraということができます。
またこの章のはじめでも触れましたが、minikuraは取り出し送料という観点でも、サマリーポケットよりお得です。
minikuraは1年以上保管しておくと取り出し送料が無料になりますが、サマリーポケットはどれだけの期間を預けても取り出し送料がかかります。
この取り出し送料は、1年以上保管すると箱数が増えれば増えるほど大きな差になります。
▼取り出し送料の比較
1箱(レギュラー) | 5箱(レギュラー) | 10箱(レギュラー) | |
minikura | 0円 | 0円 | 0円 |
サマリーポケット | 1,100円 | 5,500円 | 11,000円 |
もちろん1年以内に荷物を取り出すのであればどちらのサービスを使っても「1,100円×箱数」で取り出し料金は同額です。
ですが、トランクルーム利用者に筆者が行なったアンケート調査によると、トランクルーム利用者の平均保管期間は「17か月」でした。
一部の荷物は1年以内に取り出すことがあるかもしれませんが、なんだかんだと1年以上は使い続ける方が多いのです。
minikura利用時の注意点
段ボール特化型のトランクルームとして格安でメリットも多いminikuraですが、利用の際に1点だけ注意すべきことがあります。
それは預け入れから2か月以内に荷物を取り出すと、通常の取り出し送料に加えて早期取り出し料金が発生するということです。
▼minikuraの早期取り出し料金
預けた当月 | 通常の取り出し送料+2か月分の月額保管料 |
預けた翌月 | 通常の取り出し送料+1か月分の月額保管料 |
3か月目以降 | 通常の取り出し送料のみ |
具体的にいうと、仮に撮影なしプランのレギュラーボックス5箱を預けた当月に取り出すと、
取り出し送料1,100円×5箱+早期取り出し料金275円×5箱×2か月分=8,250円
という費用が発生してしまいます。
間違えてすぐに必要なものをminikuraに預けてしまわないように注意してください。
minikuraに預ける荷物は少なくとも3か月以上使う予定がない荷物に限定し、できれば1年以上使う予定がない荷物で固めると、さらに格安で利用することができます。
【2位】サマリーポケット

▼サマリーポケットの料金とサービス内容
月額料金 | エコノミー275円/箱 スタンダード330円/箱 |
初期費用 | なし |
預け入れ送料 | 無料 |
取り出し送料 | レギュラー1,100円/箱 ラージ1,320円/箱 |
対応エリア | 全国 |
最低保管期間 | 2か月 2か月以内に取り出した場合は、 通常の取り出し送料+1,760円が発生 |
サマリーポケットも段ボール特化型のトランクルームで、先ほどのminikuraと同様に段ボール10箱でも3,000円前後/月の格安な料金で利用できます。
まずサマリーポケットには大きくわけて、
・エコノミープラン(275円/箱)
・スタンダードプラン(330円/箱)
の2つのプランがあります。
先ほどのminikuraと同じで、このプランの違いは段ボールに入れた荷物を箱単位で取り出せるようにするか(エコノミープラン)、箱内の荷物ごとに取り出せるようにするか(スタンダードプラン)の違いです。
つまりサマリーポケットに預けた荷物のうち「あの段ボールの中のあのアイテムだけ取り出したい」というのに対応してくれるのがスタンダードプランということです。
今後使う予定がハッキリしている荷物が含まれているならスタンダードプランを、目先に使う予定がない荷物であればエコノミープランを利用すればOKです。
またサマリーポケットもminikuraと同じで荷物を預ける際に、専用の段ボールを取り寄せます(自分で用意した段ボールは使用不可)。
その専用段ボールが、下記の2種類あります。
・レギュラー(横43cm×縦37cm×高さ33cm =52,503㎤)275円
・ラージ(横68cm×縦45cm×高さ37cm=113,220㎤)484円
※料金はエコノミープラン時の月額料金
ラージは料金が1.8倍ほど高くなりますが、容量が2.2倍ほど入りますので、保管したい荷物量が多い場合は、箱のサイズをラージにして預ける箱数を減らしたほうが少しお得ですね。
ただし先述の通り、専用の段ボールのサイズはminikuraのほうが少し大きいです。
サマリーポケット利用時の注意点
段ボール10箱程度の荷物を保管するなら利用するメリットの大きいサマリーポケットですが、一方で注意点もあります。
それはminikuraと同様に「最低保管期間2か月」という縛りが設定されているということです。
縛りといっても荷物が絶対に取り出せないわけではなく、「早期取り出しオプション料(1,760円)」と、通常の取り出し料金を支払えば取り出せます。
3か月目からは通常の取り出し料金だけで荷物を出せますが、間違ってすぐに使う荷物を預けてしまわないように注意してください。
またminikuraは1年以上保管していると取り出し送料が無料になりますが、サマリーポケットは何年預けても「レギュラー1,100円/箱ラージ1,320円/箱」の取り出し送料が発生します。
荷物のすべてを取り出すそうとするとまとまった出費になりますので、スタートは安く始められるけど、解約するときには一定の出費があることを覚えておいてください。
格安トランクルームランキング(大型荷物編)
段ボールに収まらない荷物や段ボールが15箱を大きく超えるような場合は、一般的なトランクルームを利用するのが費用面で格安になってきます。
先ほどの段ボール特化型のトランクルームは預ける箱単位の料金設定ですが、一般的なトランクルームでは借りるスペース(帖)単位での料金設定です。
ちなみに0.5帖のスペースだと、おおむね段ボールは18箱ほど収納できます。
仮に段ボール18箱分の月額費用を比較すると、一般的なトランクルームのコスパがよくなってきます。
▼段ボール18箱の月額料金の比較
一般的なトランクルーム | 段ボール特化 | |
---|---|---|
月額費用 | 3,450円 | 4,950円 |
ここからは一般的なトランクルームで、より格安なトランクルームを順に紹介していきます。
ただし荷物の出し入れを自分でおこなう必要がある一般的なトランクルームには注意すべきこともありますので、まずはその注意点を頭に入れておいてください。
【注意】一般的なトランクルームは近所にないと使い物にならない
基本的に荷物の出し入れを自分でおこなう必要がある一般的なトランクルームでは、保管場所が自宅の近所にないと実用性を大きく損ないます。
実際にトランクルームの利用者男女100名にアンケート調査をおこなったところ、トランクルームへの不満としてもっとも多かったのが「出し入れが面倒」(41.0%)という不満でした。
これは毎月月額費用がかかることへの不満(31.0%)を上回る不満なのです。

もっと言うと、この「出し入れが面倒」と回答した人の約半分が「トランクルームが家から遠い」ことを不満として挙げていました。
まして荷物の出し入れを頻繁する予定なら、わざわざ電車に乗るような距離だったり、車で30分以上もかかるような距離にあるトランクルームは、実用性が低いため選択肢から外すようにしてください。
これは実際に体験してみないとピンとこないことかもしれませんが、荷物の出し入れを自分でおこなうのは想像している以上に負担になります。
そのためこれから一般的なトランクルームを格安順に紹介していきますが、料金だけでなく「自宅の近くに店舗があるか?」という点を必ず公式サイトでチェックするようにしてください。
もし近所になかった場合は、再度このページに戻ってきて、次の格安トランクルームを確認していくという探し方を強く推奨します。
【1位】スペラボ

▼スペラボの特徴
保管場所 | 室内 |
月額料金の目安(0.5帖) | 3,450円 |
初期費用 | 初月利用料+保険料(550円) |
それ以外の費用 | なし |
解約 | 3か月前に告知 |
営業エリア | 関東および大阪のみ |
スペラボは月額料金も総額も、他サービスに比べて頭ひとつ抜けて格安なトランクルームです。
関東もしくは大阪にお住まいの方で、近くにスペラボの店舗があるなら真っ先に検討すべきトランクルームと言えます。
スペラボのメリット
スペラボのいいところをまとめると、こうなります。
まずスペラボは一般的なトランクルーム9社のうち、利用金額の総額(月額料金+初期費用などの費用の合計)がもっとも安いトランクルームです。
月額料金も相場平均より45%ほど安く、本調査では2番目に安いトランクルームでした。
▼月額料金(0.5帖)の比較
スペラボ(目安) | 全体平均 |
---|---|
3,450円 | 6,577円 |
また初期費用も軽く、本来なら事務手数料や鍵代などの費用が発生しますが、スペラボは事務手数料0円キャンペーンを随時おこなっており「初月料金+保険料(550円)」のみで、気軽にスタートできます。
(※クレジットカード決済の場合。口座引き落としは1か月分の保証料が発生)
さらに1年以上利用する予定だと3か月の月額料金が0円になるのも嬉しいところです。
格安な料金ではありますが、保管場所は全室室内で設備もしっかりしていますし、新規店舗の出店が毎月行われています(2022年12月現在)。
一方で、スペラボには利用する際に注意すべきことがあります。
スペラボのデメリット
スペラボのマイナス面をまとめると、このようになります。
対応エリアは2022年12月現在で、東京をメインに、神奈川・埼玉・千葉・大阪の4都道府県しかありません。
それ以外の地域にお住まいの方は、次にご紹介するスペースプラスというトランクルームを検討してください。
またスペラボは解約時に注意しなければならないことがあり、「3か月前告知」が定められています。
参考:スペラボ「トランクルームのご利用方法」
多くのトランクルームは、前月に解約手続きをして翌月末に解約が完了しますが、スペラボは3か月前のかなり早いタイミングで解約手続きをしなければなりません。
もし「来月解約したい!」となっても、残り2か月分の月額料金も支払うことになりますので、スペラボは荷物をすべて出すタイミングがわかった時点で、なるべく解約手続きをとるようにしてください。
このようにスペラボはメリット・デメリットがありますが、それでも頭ひとつ抜けた格安の月額料金は魅力です。
関東や大阪にお住いの方は、まず近くにスペラボの店舗があるかチェックしてください。
【2位】スペースプラス

▼スペースプラスの特徴
保管場所 | 室内/屋外 |
月額料金の目安(0.5帖) | 3,300円 |
初期費用 | ・2か月分の月額料金 (20日以降に契約する場合は3か月分) ・契約手数料:5,000円 |
それ以外の費用 | ・更新料:5,500円/年 ・解約手数料:5,500円 |
解約 | 前月告知の翌月末 |
営業エリア | ほぼ全国 |
スペースプラスもメリット・デメリットがありますので詳しく見ていきましょう。
スペースプラスのメリット
実はスペースラボは今回調査した一般的なトランクルーム9社のうち、もっとも月額料金が安いトランクルームでした。
▼月額料金(0.5帖)の比較
スペースプラス(目安) | 全体平均 |
---|---|
3,300円 | 6,577円 |
またスペースプラスは、九州地方がやや弱いですが、それ以外の地域ならほぼ全国をカバーしています。
▼スペースプラスの店舗がない地域
青森県、福井県、鳥取県、愛媛県、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
※2022年12月時点
特に東名阪エリアでは十分な店舗数があるので、近所にスペースプラスの店舗を発見できるでしょう。
スペースプラスのデメリット
一方でスペースプラスの月額料金は今回の調査でもっとも格安ですが、入居時と退去時にそれぞれ事務手数料5,500円が発生します。
この事務手数料とモデルにした店舗(杉並区宮前店)では割引キャンペーンがなかったため、利用総額では2位の結果となっています(※3か月無料の割引キャンペーンが店舗により実施されている場合もあります)。
というものの、全体平均の約半額というスペースプラスの月額料金の安さは捨てがたい魅力です。
また月額料金以外の費用も他トランクルームと比べたときに、それほど重い費用でもありません。
十分な格安水準と言えますので、ぜひ近所にスペースプラスの店舗がないか検索してみてください。
【3位】モノオク

▼モノオクの特徴
保管場所 | 室内 |
月額料金の目安(0.5帖) | 4,400円 |
初期費用 | なし |
それ以外の費用 | サービス手数料:月額料金の10%/月 |
解約 | 随時。 ホストと相談 |
営業エリア | 全国 |
数あるトランクルームサービスの中でもモノオクはかなり異質なサービスで、個人間で保管場所をレンタルするサービスです。
通常のトランクームサービスは、トランクルームを所有している運営会社から借りますが、モノオクはトランクルームを所有しているわけではなく、所有しているのは全国にいるホスト(個人)です。
簡単に言うと、人(ホスト)の家の空いているスペースを保管場所にさせてもらうということですね。
その分格安で利用できるというメリットもあるのですが、詳しく説明します。
モノオクのメリット
まずモノオクの月額料金は、全体平均より33%ほど低く格安な水準です。
▼月額料金(0.5帖)の比較
モノオク(目安) | 全体平均 |
---|---|
4,400円 | 6,577円 |
またモノオクの料金体系もとてもシンプルで、初期費用などは一切なく、月額料金以外に発生する費用は月額料金の10%分の「サービス手数料」のみです。
この「サービス手数料」はモノオクが得る収益というわけですが、消費税と考えたら十分許容できる範囲ですね。
自宅や空き家の空いているスペースを貸し出しているホストが多く、「1か月のみ」のような激短利用でも融通してくれるホストがいるのも魅力のひとつです。
モノオクのデメリット
一方でモノオクのデメリットは、モノオクは仲介するだけで、あくまで個人間のレンタル契約です。
そのため荷物の保管状態はホストによってさまざまです。
一般的なトランクルームサービスではどこの店舗を利用してもサービスが均質化されていますが、モノオクにおいては均質化されていないと考えたほうが無難です。
そのためモノオクでは荷物が紛失や盗難、破損したときに最大10万円まで補償される「あんしん荷物補償サービス」が無料でついていますが、裏を返せば10万円以上は補償されません。
参考:モノオク「あんしん荷物補償サービス」
モノオク内でホストとメッセージのやりとりができますので、荷物が保管される環境は申込み前にホストに必ず確認するようにしてください。
また他ユーザーからのホストの評価がチェックできますので、こちらもチェックしておくようにしましょう。
ところでここまでは「格安」な水準にあるトランクルームサービスをご紹介してきましたが、ここからは月額料金が「平均的」なトランクルームになります。
月額費用はここまでのサービスと比べると上がりますが、その分店舗数の多い大手のトランクルームもランクインしていますので、最寄りのトランクルームが見つけやすくなります。
【4位】加瀬のレンタルボックス

▼加瀬のレンタルボックスの特徴
保管場所 | 室内・屋外 |
月額料金の目安(0.5帖) | 6,050円 |
初期費用 | 事務手数料1か月分 翌月分の月額料金 (初月は無料) |
それ以外の費用 | なし |
解約 | 前月末日までに申請 翌月末解約 |
営業エリア | 全国 |
加瀬のレンタルボックスは加瀬倉庫が運営会社していて全国に1,700もの店舗があり、大手のレンタルボックスサービスです。
ただし下記の都道府県には加瀬のレンタルボックスの店舗がないので、まずはお住まいのエリアに店舗があるか確認しておいてください。
▼加瀬のトランクルームの店舗がない地域
福島県、山形県、京都府、和歌山県、広島県、山口県、岡山県、島根県、長崎県、大分県、沖縄県
※2022年12月時点。
今回調査した各レンタルボックスサービスの中では、加瀬のレンタルボックスは平均的な月額料金です。
▼月額料金(0.5帖)の比較
加瀬のレンタルボックス(目安) | 相場 |
---|---|
6,050円 | 6,577円 |
月額料金自体は良くも悪くもないのですが、加瀬のレンタルボックスは月額料金以外に発生する費用が実質「契約手数料1か月」のみというのは利点です。
加瀬のトランクルームと同じ規模(全国に約1,700店舗)の大手【ハローストレージ】と比較すると、この月額料金以外の費用の軽さが明らかです。
▼大手トランクルームの月額料金以外の費用
加瀬のレンタルボックス | ハローストレージ |
---|---|
契約手数料1か月分 | 事務手数料1か月分 |
管理費2,200円/月 | |
保証パック550円~ | |
更新料0.5か月分/年 | |
鍵買取り料3,080円 | |
セキュリティ登録料1,100円 |
また加瀬のトランクルームは、初回利用時に適用される「初月利用料無料キャンペーン」と、WEBからの申し込みで1,100円(3帖以上は3,300円)の割引が受けられます。
ちなみにちょっとした小技ですが、初月が無料になるので月の初日から始めても月末から始めてもその月が無料になります。
そのため預け入れのタイミングを調整できるなら、月初めに近いタイミングでするとよりお得です。
【5位】ドッとあーるコンテナ

▼ドッとあーるコンテナの特徴
保管場所 | 室内・屋外 |
月額料金の目安(0.5帖) | 6,250円 |
初期費用 | 月額利用料2か月分 管理費2か月 保証料2か月 事務手数料1か月 メンテナンス費5,500円 |
それ以外の費用 | 管理費800円/月 保証料500円/月 |
解約 | 前月末日までに申請 翌月末解約 |
営業エリア | 関東、東海、九州(山口県も) |
ドッとあーるコンテナも月額利用料が平均的なトランクルームサービスです。
▼月額料金(0.5帖)の比較
ドッとあーるコンテナ(目安) | 全体平均 |
6,250円 | 6,577円 |
月額料金単体では安く見えるのですが、それ以外に発生する費用が多く、初期費用にいたっては今回の調査で最も高い水準です。
ただし店舗ごとに行われているキャンペーンは大きく、「6か月無料キャンペーン」をやっている店舗があります。
もし近くの店舗で借りたいスペースが「6か月無料キャンペーン」の対象になっているなら、先ほどの加瀬のレンタルボックスより少し安く利用できます。
ただドッとあーるコンテナは全国展開しているわけではありません。
▼ドッとあーるコンテナの営業エリア
関東 | 東京、千葉、埼玉、神奈川、茨城 |
東海 | 愛知、岐阜 |
九州 | 福岡、長崎、熊本、(山口県) |
上表にお住いの方で、かつキャンペーンの適用が受けられるスペースであればおすすめです。
【6位】宅トラ(ボックス)

▼宅トラ(ボックス)の特徴
保管場所 | 室内 |
月額料金の目安(レギュラー) | 6,600円 |
初期費用 | 初回引取料 当月の日割り+翌2か月の保管料 |
それ以外の費用 | なし |
解約 | 出庫完了で解約 6か月未満は6か月分の保管料必要 |
営業エリア | 全国 |
宅トラはヤマト運輸が運営するトランクルームサービスで、オンラインで完結し、すべての荷物の出し入れをヤマト運輸が代行してくれます。
トランクルームに自分で荷物を出し入れたくないという方には、少し料金はかさみますがおすすめできるサービスです。
ただし月額料金は平均的で、月額料金以外に発生する引取料は24,200円(レギュラーボックスで東京からの引取の場合。地域により変動)からと、初期費用もそれなり発生します。
またなにより「6か月以上」の利用が前提となっているので、6か月以内に荷物を引き出しても6か月分の保管料が発生する縛りには注意が必要です。
このあたりは考えようですが、利用する/しないの選択基準は「荷物の出し入れを自分でやるか?お金を払ってやってもらうか?」で判断するといいです。
つまり引取料が高いと感じるのであれば、自分で荷物の出し入れをする別のトランクルームを選択したほうが費用の総額を抑えられます。
一方で、お金を払ってでも荷物の出し入れを代行してくれるのは大きいと感じるならば宅トラは魅力的なサービスです。
ちなみに宅トラには、段ボール専用の「ちびトラ」というプランがありますが、「ちびトラ」は段ボール特化型のトランクルームと比較したときに明らかに割高です。
▼ちびトラとminikuraの月額費用比較
ちびトラ(5箱) | minikura(5箱) | |
月額保管料 | 2,178円 | 1,375円 |
その他費用 | 10,100円 | 5,500円 (1年以上の利用なら0円) |
そのため段ボールのみで利用するなら、宅トラではなくminikuraをおすすめします。
【7位】ハローストレージ

▼ハローストレージの特徴
保管場所 | 室内 |
月額料金の目安 | 9,450円 (月額料+管理費+安心保証パック) |
初期費用 | 事務手数料 保管料2か月分 管理費2か月分 安心パック保証 鍵買取り料3,080円 セキュリティ登録料1,100円 |
それ以外の費用 | なし |
解約 | 前月末日までの手続きで翌月末 |
営業エリア | 全国 |
加瀬のトランクルームと並んで、「トランクルームといえば」の代名詞ともいえるのが、ハローストレージです。
ですが月額料金のほかに発生する料金が多く、特に重いのが毎月発生する管理費(2,200円)です。
月額料金のみを見れば平均的ですが、この管理費がその月額料金にそのまま乗っかるため、ハッキリ言って総額は割高です。
店舗によっては「6か月間月額利用料が無料」という割引キャンペーンを実施していますが、その割引を加味しても、まだ割高の水準です(下図)。

上図のようにハローストレージを2年利用すると、加瀬のトランクルームより30%ほど高く、スペースプラスにいたっては60%ほど高くなります。
ただし店舗数は多く、ハローストレージが最寄りのトランクルームである可能性は多くの人にとって高いです。
トランクルームとしての実用性と料金の綱引きになりますが、もしほかにトランクルームの選択肢があるなら、料金の格安さという観点ではそちらのほうがメリットがあります。
【8位】Quraz(キュラーズ)

▼キュラーズの特徴
保管場所 | 室内・屋外 |
月額料金の目安(レギュラー) | 10,010円 |
初期費用 | 月額料金2か月分 セキュリティガード2,530円 |
それ以外の費用 | なし |
解約 | 前月末日までの手続きで翌月末 |
営業エリア | 東北・四国以外 |
キュラーズは料金体系自体はシンプルで、月額料金以外に発生する費用もありません。
ですがなんと言っても、キュラーズは月額料金が全体平均より1.5倍ほど割高です。
▼月額料金(0.5帖)の比較
キュラーズ(目安) | 全体平均 |
10,100円 | 6,577円 |
これは今回の調査で2番目に高い月額料金で、仮に5か月30%OFFキャンペーンを適用したとしても、なおやや割高です。
またこの次にご紹介するエアトランクには強いおすすめポイントがあるものの、キュラーズは限定的です。
そのためキュラーズをおすすめできる人は、下記の条件に当てはまる人となります。
キュラーズは東京、神奈川、大阪で無料シャトルサービスを提供しており、預け入れ時に荷物を無料で運んでもらえます。
車が用意できなくて運送サービスに頼むつもりだった人にとっては、嬉しい無料サービスでしょう。
ただし荷物の上げ下ろしは自分で行う必要があることと、上記のエリア以外だと無料シャトルサービスは利用できないので注意が必要です。
【9位】エアトランク

▼エアトランクの特徴
保管場所 | 室内 |
月額料金 | 9,680円 |
初期費用 | なし |
それ以外の費用 | なし |
解約 | 前月末日までの手続きで翌月末 |
営業エリア | 首都圏および愛知、名古屋 |
最後にエアトランクですが、このエアトランクは下記の人に限定的におすすめできます。
▼エアトランクをおすすめできる人
・荷物の出し入れを頻繁にしたいが、トランクルームまで行けない
・3か月以内の短期間だけ利用したい
というのもエアトランクの月額料金は本調査において最も高く、平均より30%ほど割高な料金です。
▼月額料金(0.5帖)の比較
エアトランク | 相場 |
---|---|
9,680円 | 6,577円 |
ただしエアトランクには一点大きなメリットがあり、それは荷物を何回出し入れしても無料で宅配してくれるという点です。
つまり店舗型のように自分でトランクルームまで出し入れしに行く手間は省けますし、荷物の取り出し料金が発生することもありません。
これはminikuraの取り出し料金が1,100円/箱することを考えると、月に5~6回以上出し入れするならエアトランクのほうが得ということになります。
また多くのトランクルームサービスが早期の取り出しを嫌がり費用をつける傾向にありますが、エアトランクはそういった縛りがありません。
そのため頻繁に荷物の出し入れをしたい方と、3か月以内の短期間の利用をしたい方にはもっとも向いているトランクルームと言えます。
格安トランクルームランキングの根拠について
段ボール特化型の格安トランクルームランキングは、2年間利用したときの月額料金に加え、キャンペーン割引や荷物取り出し料を加味した総額に基づき順位を作成しました。
費用の推移や詳細はこちらのPDFファイルからご覧になれます。
段ボール特化型の格安トランクルームランキングの根拠(PDFファイル)
また一般的なトランクルームの格安ランキングは、下記の条件で作成しています。
費用の推移や詳細はこちらのPDFファイルからご覧になれます。
一般的な格安トランクルームランキングの根拠(PDFファイル)
トランクルームの利用方法
ここまでの格安トランクルームランキングで、あなたが利用すべきトランクルームに当たりをつけることができたと思います。
では次に、トランクルームの利用はどのように始めればいいのか?について、お伝えしていきます。
特にトランクルームの利用手続きに難しいことはありませんが、少し注意しなければならない点もありますので、ザっと目を通しておいてください。
この章では、段ボール特化型トランクルームと一般的なトランクルームの利用方法をわけて解説していきます。
また段ボール特化型のトランクルームの利用方法から説明していきますので、一般的なトランクルームを利用すべき方は一般的なトランクルームの利用方法の章までジャンプしてください。
段ボール特化型トランクルームの利用方法と注意点
まず段ボール特化型のトランクルームの利用方法は、格安ランキングで1位だったminikuraを例に説明します。
同じ段ボール特化型トランクルームであるサマリーポケットも、大きな流れは同じです。
段ボール特化型のトランクルームの利用の流れは、このような流れです。
▼段ボール特化型トランクルームの利用の流れ
1.会員登録をする
2.専用の段ボールを必要分取り寄せる
3.荷物を入れ、会員メニューから集荷依頼を出す
4.預け入れ完了
5.必要なときに会員メニューから荷物を取り出す
minikuraもサマリーポケットも段ボール特化型トランクルームは、両方ともオンラインで手続きをし、荷物の出し入れは宅配で完結します。
そうした段ボール特化型トランクルームの特有の手順で、2つ目の「専用の段ボールを取り寄せる」というのがあります。
ここで2つ注意点があります。
▼段ボール特化型トランクルームの利用上の注意点
1.自分で用意した段ボールは保管できない
2.多めに段ボールを取り寄せるのはNG
格安ランキングの箇所でも少し触れましたが、minikuraもサマリーポケットも段ボール特化型トランクルームは、自分で用意した段ボールを利用することはできません。
トランクルームから専用の段ボールを取り寄せて、その段ボールに荷物を入れる必要があります。
もし自分で用意した段ボールをトランクルームに送っても、送り返されるだけでなく送料を負担しなければならなくなるので、必ず専用の段ボールを取り寄せて使ってください。
この専用の段ボールや取り寄せること自体に費用は発生しないので、自分で用意する意味はありません。
また「段ボールが足りなかったら面倒だから、多めに取り寄せておこう」とつい考えたくなってしまいますが、専用段ボールを多めに取り寄せるのもNGです。
というのもminikuraもサマリーポケットも、専用段ボールを取り寄せた月から3か月以内に荷物を預け入れしないと、1か月分の月額料金が1回のみ発生します。
つまり多めに取り寄せて使わなかった段ボールが出てしまうと、保管していないのに1か月分の月額料金を払わなければいけなくなるということです。
無駄な出費以外のなにものでないので、段ボールは必要分だけ取り寄せるようにしてください。
何箱必要か見当もつかないという方は、目安としてワンルームマンションの引っ越しに必要な段ボール数はおよそ15箱です。
また近いサイズの段ボールを用意して荷物を入れてみると、より見当がつきやすくなります。
▼段ボールのサイズ
minikura | サマリーポケット | |
レギュラー | 横38cm×縦38cm×高さ38cm | 横43cm x 縦37cm x 高さ33cm |
ラージ | 横68cm×縦45cm×高さ38cm | 横68cm x 縦45cm x 高さ37cm |
いずれにしても、段ボールが足りなかったら無料でまた取り寄せればいい話です。
多すぎて余計な費用を払うよりかは、気持ち少なめに段ボールを取り寄せるのが失敗しないコツです。
一般的なトランクルームの利用方法と注意点
一般的なトランクルームの利用方法は、細かいところで各社の差異はありますが、おおまかなところは同じです。
ここでは格安ランキング1位のスペラボのインターネット申し込みを例に説明します。
▼一般的なトランクルームの利用の流れ
1.利用したいトランクルームの空き状況を確認
2.申込み(※本人確認証が必要)
3.鍵を受け取る
4.自分で荷物を搬入
5.自分で荷物を搬出
トランクルーム自体は24時間入れますので、契約後に鍵を受け取った時点から荷物を預け入れすることができます。
トランクルームの利用で注意すべき点として、できれば契約前、少なくとも荷物を預け入れる前に一度トランクルームを下見に行っておくことをおすすめします。
その下見の際に実際のトランクルームの広さを確認する以外に、2点確認しておくべきことがあります。
▼下見時に確認しておくべきこと
1.駐車スペースが十分にあるか?
2.エレベータがあるか?荷物は入るか?
3.ビル内の通路や階段に荷物が通るか?
ほとんどのトランクルームには車で荷物の出し入れができるように駐車場が併設されていますが、特に都市圏のトランクルームでは十分な駐車スペースが確保されているとは言い難いです。
つまりほかの利用者が車を停めていると、その間は待っていなければならないということが起こります。
特に週末の日中はほかのトランクルームの利用者が駐車していることがあるので、預け入れる荷物が多い場合は、複数回にわけて運んだり、早朝などの時間帯にずらすなど、配慮が必要です。
また屋外ではなく室内のトランクルームを利用する場合は、トランクルームのスペースの広さだけでなく、エレベータの有無やサイズ、ビル内の通路や階段の広さも確認しておいてください。
というのも大型の家電製品や家具を上層階のトランクルームに入れるとなると、エレベータがないとかなりの重労働になります。
またトランクルームのビルの通路は結構狭いこともところもあるので、大型の家具や家電を運び入れる広さがあるか?荷物をもったまま曲がれるか?を事前に確認しておくことがスムーズに荷物を預け入れるためにも大切なのです。
トランクルームでモノが迷子にならないポイント
トランクルームはいわばからっぽの空間です。
スペースがあるからと計画性なしに段ボールなどをどんどん積み上げていくと、下の荷物を取りたいときに積まれた段ボールをひとつひとつどかさなければいけません。
これがプチストレスになり、出し入れ自体が苦になっていきます。
そこで、トランクルームを第2の部屋と捉えて、出し入れしやすくしてあげましょう。
トランクルームの収納にはコツがあります。
▼荷物を取り出しやすくするポイント
・よく出し入れする荷物は、「手前」に。重いモノは足元に。軽いモノは上に。
・キャスター付きのワゴンも移動がしやすく収納に便利。
・台車を常に置いておくと重いモノでも車までラクに運べる。
たとえば、組み立てられる収納ラックを入れてモノを取り出しやすくするのもおすすめです。
衣類置き場として使うなら衣装ケースを入れても便利で、虫が湧くのを防ぐこともできます。
本は、タイトルが見えるように入れ、順番ごとに入れて「見える化」しましょう。
また、段ボールやケースには、内容物を明記しておくと中身が分かり、お目当てのモノをすぐに見つけることができるでしょう。
簡単で構わないので、どこに・なにを収納しているかがわかるイラストをトランクルーム内に貼っておくと迷子になりません。
トランクルーム利用者100名の利用実態調査
ここまでで自分が利用すべきトランクルームサービスと、利用の流れはイメージできるようになりましたね。
ここでは実際の利用者たちはどのようにトランクルームを利用しているのか?を見ていくことにします。
先人である利用者の利用実態を見ることで、トランクルームのよりよい活用方法のヒントが見つかるかもしれません。
トランクルームは屋内型のほうが人気
トランクルームの保管場所には、ビルの屋内に荷物を保管する室内タイプと、屋外のコンテナに保管する屋外タイプがあります。
結論からいえば、多少月額料金は高くなっても、今後使用する荷物なら、室内タイプのトランクルームをおすすめします。
というのも実際の利用者の声に耳を傾けてみると、屋外タイプのトランクルームには、保管場所としての2つの不満が目立ちました。
まずは預けた荷物の傷みに関する不満です。
「夏は暑く冬は寒く、荷物が傷む」(50代男性)
「トランクルームの中が熱く、洋服が少し傷んだ」(40代男性)
屋外のトランクルームには空調施設がないので、鉄製のコンテナに直射日光が当たるので夏は高温になります。
また冬は急激な冷え込みから気温が一気に上がったりすると、今度は結露します。
屋外のトランクルームにはこうした荷物の傷みに対する不満が散見されます。
一方で室内のトランクルームは空調が管理され、温度や湿度で荷物が痛むリスクはかなり抑えられます。
また空調が管理されている室内であっても除湿剤を一緒に入れておくと、さらに安心です。
また屋外のトランクルームには、荷物の出し入れに関する不満も見られました。
「屋外のトランクルームは電気がないので夜は使えないし、トイレもないのでいちいちコンビニなどに行かなくてはいけない」(50代男性)
「荷物の出し入れのために、雨よけの屋根がほしかった」(40代男性)
夜間や天候が悪いときに屋外のトランクルームから荷物の出し入れをするのは、いまあなたが想像している以上に大変な思いをすることになります。
大きい荷物の場合、片手に懐中電灯や傘を持ちながら、入り口付近に停めた車まで運ぶということはできないのです。
実際にトランクルームの利用者に聞いたところ、屋外と室内の割合では室内トランクルームを利用している人が1割ほど多い結果でした。

「多少荷物が傷んでもいいから、とにかく安くしたい」という強い要望でもない限り、迷うなら室内トランクルームを利用することをおすすめします。
そもそも処分するのではなく、月々のお金を払ってでも保管することを考えたのは、その荷物が不用品ではないからのはずです。
経験者たちの月額利用予算
次にトランクルームの利用者たちはどのくらいの月額料金を払っているのか?についても聞いてみました。
結果は下図です。

平均すると「8,318円/月」ですが、分布状態を見ると月額料金が7,500円未満の人が約6割であることがわかります。
トランクルームの利用者には大きくわけて2つのケースが存在します。
・収納不足で自宅にスペースを空けたい人
・一時的に大型の家具や家電を別の場所に移さねばならない人
前者は借りるスペースは比較的狭い(1帖以内)ので月額料金も低めですが、後者は広いスペース(2帖以上)を借りる必要があり月額料も高くなりがちです。
あくまで目安ですが、前者は5,000円以内、後者は10,000円以内の月額料金であれば相場内で利用できていると言えます。
保管している荷物は「衣類」「書籍」「家具」の順
最後に、トランクルームの保管している荷物について聞いた結果が下図です。

もっとも多かったのは「衣類」(20%)で、「書籍・CD」(12.0%)、「家具」(10.0%)という順になりました。
衣類や書籍は段ボールに入る荷物ですので、一般的なトランクルームではなく、段ボール特化型のトランクルームを利用すれば、月額料金を相場より半分程度に引き下げることができます。
一方で、「家具」(10.0%)「スキー用品」(8.0%)、「タイヤ」(5.0%)などは、一般的なトランクルームを利用することになります。
ですが繰り返しになりますが、もしほかの段ボールに入る荷物をトランクルームに預けることで、こうした大型の荷物を自宅に置くスペースが作れるなら、そうしたほうがトランクルームの利用料は大幅に下がります。
「荷物が大きいから」と簡単に諦めてしまう前に、一度段ボールに入る荷物を空ければ大型の荷物が自宅に保管できないか、ぜひ検討してみてください。
トランクルームに関するよくあるQ&A
最後に、これまでご説明してきたこと以外のトランクルームに関するよくある疑問に答えておきます。
即日・翌日からトランクルームの利用を開始できる?
一般的なトランクルームで、電子暗証番号を鍵としているトランクルームであれば、最短即日でも荷物を預け入れできます。
電子暗証番号を鍵にしているトランクルームは、主に室内トランクルームです。
急きょ荷物を預け入れる必要がある方は、室内トランクルームの空き状況から確認していくと効率的です。
解約はどうすればいいか?
解約はおおむね退去する月の前月末日までに解約申請を行い、次の月の末尾が解約日です。(※本稿でご紹介したスペラボは3か月前に申請が必要)
つまり1月31日までに解約申請をすれば、2月末の解約になるということですね。
開始月は月額料金を日割りで計算してくれるサービスが多いですが、解約に関してはいずれのトランクルームサービスも日割りでの計算はやってくれません。
解約することを決めた時点で、解約申請を出すようにするのが無駄な出費を抑えるコツです。
荷物の出し入れに費用はかかる?
荷物の出し入れに料金がかかるかどうかは、次の見分け方があります。
▼荷物の出し入れに関する費用
・宅配で荷物を出し入れするサービス
→荷物を取り出すときに取り出し料が発生(※宅トラのみ預け入れ時も費用が発生)
・荷物の出し入れを自分でするサービス
→かからない
また唯一、宅配で出し入れができるのに費用がかからないサービスは【エアトランク】です。
各サービスの荷物の出し入れに関する具体的な費用は、格安トランクルームランキングの章をご覧ください。
トランクルームに預けられない荷物は?
トランクルームには各社約款で預けられない荷物が定められています。
▼トランクルームに預けられない荷物例
・生きもの(動植物)
・現金・小切手・通帳・クレジットカード、貴重品
・揮発性や引火性のあるもの(ガソリンやガスなど)
・遺体、遺骨など
・保管に向かない食品や飲料
・公序良俗に反するもの
これらは倉庫業法という法律で倉庫業者が預かれないものとして規定されているものとほぼ同じです。
参考:国土交通省「物品の種類と保管可能な営業倉庫」
まとめ
以上、格安トランクルームについて見てきました。
本稿をおさらいすると、まず格安トランクルーム選びは預ける荷物で利用すべきサービスが大きく2つにわかれます。
・段ボールに入る荷物→段ボール特化型トランクルーム
・段ボールに入らない荷物→一般的なトランクルーム
それぞれのトランクルームを、諸費用やキャンペーン割引なども適用したうえで2年間利用した時の総額順にランキング化すると、下表になります。
▼段ボール特化型の格安トランクルームランキング
▼一般的な格安トランクルームランキング
スペラボ | ¥84,100 | 公式サイトへ |
スペースプラス | ¥89,700 | 公式サイトへ |
モノオク | ¥105,600 | 公式サイトへ |
加瀬のレンタルボックス | ¥144,100 | 公式サイトへ |
ドッとあーるコンテナ | ¥154,950 | 公式サイトへ |
宅トラ(ボックス) | ¥182,600 | 公式サイトへ |
ハローストレージ | ¥208,768 | 公式サイトへ |
キュラーズ(Quraz) | ¥220,930 | 公式サイトへ |
エアトランク | ¥232,320 | 公式サイトへ |
トランクルームは短くとも半年、通常は年単位で利用するものです。
ただ賃貸住居と違って、荷物を置いておく保管サービスに質的な差はあまり存在しません。
独自のサービスやオプションがある場合もありますが、優先順位が高くなければ、安さと自宅からのアクセスのしやすさという2軸で選んでしまうのがお得です。
不満を残さないトランクルーム選びをして、かしこく活用していきましょう!