税理士を探している方、今の税理士のままで良いのかわからない方からよく問い合わせがあります。
「いい税理士いないですか?」、「〇〇な税理士の方がよくないですか?」などといった相談です。
そこで、今回は、誰でも簡単に探せる税理士の探し方から、良い税理士の選び方まで、記事でわかりやすく解説したいと思います。
税理士である筆者だからこそお伝えできる本当に役立つ税理士の探し方になります。
ぜひ最後まで読んでみてください。
▼この記事でわかること
・おすすめの税理士の探し方は税理士紹介サービスを利用すること
・良い税理士かどうかは「レスポンスの早さ」を見る
・自分のニーズと税理士の専門性が合っているかを確認することも重要
税理士の探し方8選
では、早速、税理士の探し方をご紹介したいと思います。
基本的には、おすすめできる方法は「質の高い税理士紹介サービスを利用」or「知り合いからの紹介」の2択と言えます。
よく使われているその他の方法(探し方)も含めて、解説していきます。
質の高い税理士紹介サービス(サイト)を利用する(Good)
さて、まずは一番良い方法としておススメなのは税理士紹介サービスを利用することです。
税理士紹介サービスを利用して税理士を探すことは以下の点で非常にメリットがあります。
- 誰でも無料で気軽に相談・利用できる(税理士が紹介手数料を支払う)
- 自分のニーズにあったピッタリの税理士をピンポイントで紹介してもらえる
- 複数の税理士を比較検討できる
- 相場相応の値段で税理士をつけることができる
逆に、デメリットもあります。
- 良い税理士を紹介してもらえない可能性がある
- 料金に紹介会社への手数料分を上乗せされる可能性がある
メリットを最大限発揮させ、かつデメリットを最小にするためには、質の高い税理士紹介サービスを選ぶ必要があります。
実績が少ない税理士紹介サービスや一括見積系の税理士紹介サービスは、自分のニーズにあった税理士を紹介してくれる可能性が低くなります。
「時間をかけてようやくのことでいい税理士に巡り合えたと思ったのに、いざ仕事をお願いするとよくなかったから変えたい」なんて話もよく聞きます。
ですので、質の高い税理士紹介サービスを利用するということが非常に重要です。
「じゃあ質の高い税理士紹介サービスはどこなの?」
実績数No1の「税理士ドットコム」か、No2「ビスカス」のどちらかを利用すれば間違いないでしょう。
特に、マッチングの質に関して、ユーザー評価、税理士評価ともに非常に高い「ビスカス」が一番おすすめです。
税理士紹介サービスについての記事もありますので、よろしければこちらも参考にしてみてください。
知り合いに紹介してもらう(Good)
知り合いに紹介してもらう方法もおすすめの方法の一つです。
知り合いに紹介してもらうことのメリットは以下です。
- いろいろと融通が利く可能性がある
- 極端に悪い税理士に出会う可能性は少ない
- 迷う必要がないため楽
一方で、デメリットも以下のとおりあります。
- 実はあまり良い税理士ではない場合もある
- 税理士を比較検討できない
「実は良い税理士じゃない可能性がある」というのは結構衝撃的ではないでしょうか?
昔は、この「知り合いに紹介してもらう」方法が税理士にとってメインの集客方法でした。
なので、今経営者や個人との接点がたくさんある税理士は、昔からの流れでねずみ算式に顧客を増やすことができていた比較的大きめの税理士事務所の可能性が高いです。
そういった税理士事務所は顧客も多いですから、一人、一法人あたりにかける時間が少なく、流れ作業になりがちです。
また、大きい税理士事務所の方が1時間の作業工数に対する請求単価(チャージレート)が高い可能性もあります。
それじゃあ知り合いの紹介は良くないじゃないかと思われるかもしれません。
でも安心してください。
このようなデメリットを回避するための方法があります。
それは、税理士として独立したての税理士を紹介してもらうということです。
独立したての税理士は、仕事がまだあまりないので、時間をかけて真剣に対応してもらえますし、料金もまけてくれる可能性が高いのです。
逆に、知り合いの紹介でこういう独立したての税理士を紹介してもらえなさそうだったら、税理士紹介サービスを利用すればよいでしょう。
銀行などの金融機関に紹介してもらう
銀行などの金融機関に紹介してもらう方法があります。
この方法のメリット・デメリットは以下の通りです。
- 比較的信用力がある規模が大きめの税理士に出会える可能性がある
- 実はあまり良い税理士でない可能性がある
- 税理士を比較検討できない
- 料金が高くついてしまう可能性がある
金融機関に紹介してもらう方法は、デメリットが大きいため、あまりおすすめの方法とは言えません。
たしかに銀行が紹介してくれるのだから信用力が高いことは間違いありません。
しかし、そもそも、税理士の多くは、正義感や道徳観をもって、自身の信用力を落とさないように仕事をしています。
ですので、銀行が紹介してくれるのだから特別安心なんてことはほとんどないと思います。
逆にいうと、銀行と提携できている分、税理士が客を選ぶ傾向があり、その結果、料金が高くなっていたり、料金の割に一人、一法人あたりにかける時間が短いなんて可能性もあるでしょう。
WEBサイトや看板などを見て事務所に直接問い合わせる
WEBサイトや看板などを見て事務所に直接問い合わせる方法があります。
この方法のメリット・デメリットは以下の通りです。
- 比較的規模が大きめの税理士事務所の可能性が高い
- 近くの税理士に依頼できる
- 広告費、看板代などのコストをかけている分、税理士報酬を高く設定している可能性がある
- 担当次第で税理士の質が大きく異なる
- 比較検討ができない
この方法は、悪い方法であると言い切れるわけではなく、時と場合で有効な方法になります。
例えば、特殊な税務をお願いしたい場合に、そもそもできる税理士事務所が限られており、かつ検索して一番安心できるところに依頼したいという時には有効でしょう。
基本的に看板を出していたり、広告費をかえてWEBサイトを目立つように作っていたりしている税理士事務所は比較的規模が大きい税理士事務所になります。
料金が高くなっていたり、料金の割に一人、一法人あたりにかける時間が短いなんて可能性はありますので注意してください。
SNS(Youtube,Twitter,Tiktokなど)を見て事務所に直接問い合わせる
最近では、税理士Youtuberも増えてきました。
そこで、SNSで頼りになりそうな税理士に依頼しようと考えている人も多いのではないでしょうか。
- 比較的新進気鋭の税理士事務所に依頼できる
- SNSで発信している税理士に直接依頼できるわけではない(事務所の他の人が基本的に対応)
- リスクが高いこともやってしまう可能性がある
- 相手にしてくれない可能性がある
- 比較検討できない
SNSを利用して顧客を集めている税理士は、新進気鋭の若手税理士の可能性が高いです。
そのため、ベンチャー企業や若い個人事業主であれば気の合う税理士事務所になる可能性があります。
ですが、SNSで発信している税理士が直接担当してくれるわけではないことが大きな落とし穴になります。
また、SNSが皆さんの目に入ってきているということは、かなりSNSがうまくいっている証拠でもあります。
皆さんが依頼しようと考えていることと同様にいろんな会社や個人から依頼の連絡がきていて、忙しすぎて、対応が十分にできていないリスクはありますので、十分注意が必要です。
無料相談会(商工会議所・税理士会などが主催)にいく
商工会議所や税理士会が行っている無料相談会に参加し、その後引き続き相談にのってくれた税理士に仕事を依頼するというパターンもあります。
- 税理士はしっかりと信頼できるかどうか自分の目と口で確かめたい方には良い
- 決まった日時に行く必要があるため効率が悪い
- 税理士を自分で選ぶことができないため運要素が強い
- 質の高い税理士は少ない可能性がある
この方法も良い税理士を探すという観点からは、到底おすすめできる方法ではありません。
もっとも、無料で税理士に少し聞きたいことがあるという人にはこの方法は有効です。
ちなみに、税理士に無料で相談する方法をまとめている記事もありますので、よろしければご覧ください。
税理士事務所主催のセミナーに参加する
税理士事務所主催のセミナーに参加するという方法もあります。
- 税理士事務所をある程度決めている時には有効
- 決まった日時に行く必要があるため効率が悪い
- 税理士を自分で選ぶことができないため運要素が強い
この方法も無料相談会と同じで、効率が悪いため基本的にはおすすめできません。
ただし、ある程度税理士事務所を絞っている状態で、最後の確認のためにセミナーに参加する時など特殊な事情がある場合には有効かもしれません。
異業種交流会やゴルフで出会う
JC(青年会議所)やロータリーなども含めてですが、いろんな業種の方が交流しているような会にも税理士は結構います。
- 税理士が複数いる場合もあるため比較検討はしやすい
- リアルコミュニケーションを重視している方にとっては有効
- 会に参加する費用や時間が無駄になる可能性もある
- 税理士料金が高い可能性がある
- 会で出会った税理士が必ずしも担当してくれるとは限らない
- サバサバした関係で税務についての対応だけを依頼したい場合はかえってやりにくい
基本的には異業種交流会などを大事にしている税理士は、リアルコミュニケーションを重視している税理士が多い印象があります。
ですので、積極的なリアルコミュニケーションをとりたい人にとってはいい方法かもしれません。
ただし、そもそも会に参加する費用が高かったり、時間が無駄になることも多いと思いますので、おすすめの方法とは到底言えません。
たまたま異業種交流会に普段から参加しているという方にとってはこの方法は有効かもしれません。
税理士の選び方
ここからは、税理士の選び方を解説していきます。
良い税理士の条件、悪い税理士の特徴を後ほど説明していきます。
しかし、正直言って税務の知識がない人にとっては、専門的なことで税理士の良し悪しを判断することは実質できないでしょう。
ですので、私がおすすめしているのは、「人間として尊敬できるか?」、「感覚的に頼りになりそうか?」を重視して決定すべきということです。
これだったら、どんな人でも判断できるはずです。
具体的にどういう人だったら良いのか、詳しく見ていきましょう。
レスポンス速度が速いかどうか?自分にあっているかどうか?
レスポンス速度は非常に重要です。
経営者や個人事業主の中には1分1秒を争って業務をしている人がいますし、申告書の提出期限もあります。
相続税に関しても同じように申告期限があります。
ですので、期限ぎりぎりになると顧客も税理士もスピード感をもって対応することが必須になります。
税理士も顧客のために徹夜で業務を行う時(繁忙期)もあります。
繁忙期や重要な時にしっかりとスピード感をもって対応してくれる人の特徴は「普段からレスが速い」ということです。
裏を返せば、結局、普段からレスが遅い人は、大事な時もレスが遅く頼りにならない人になるということです。
でもレスが逆に速すぎると「あんまり考えてないのでは?」、「逆にいやだ」と思う人もいるでしょう。
そういう人は、自分とあっているレスの速度かという観点で税理士を見てみるのもよいでしょう。
間違っても、「税理士の先生はレスが遅いものだ」などと勝手な決めつけをしてはいけません。
レスの速度を意識している税理士はそこらじゅうにいますし、むしろ当然のマナーとすら考えていることでしょう。
話をしてみて仲良くなれそうか?
税理士をわりきって確定申告とか記帳代行のために利用しているから、仲良くなる必要はないと考えている人もいるかもしれません。
ですが、「わからないことが出てきたときに気軽に聞けるかどうか?」というのは非常に重要です。
そして質問された時の対応力こそが税理士の能力であるといっても過言ではないのです。
結局その対応力は、「話してみて仲良くなれそうか?」「なんでも聞ける関係性になれるかどうか?」で判断することができるというわけです。
ちなみに、ここでいう「話」というのは電話でもZOOMでもかまいません。
別にわざわざ出会って会食して仲良くなれるか確認したり、ゴルフに一緒にいって確認するまではしなくてもいいでしょう。
それはかえって効率がお互いにとって悪いと思います。
むちゃくちゃな要求をしても対応してくれるかどうか?
税理士の能力を見る方法として、税務の知識がない方でも簡単にできる方法があります。
それがこの「むちゃくちゃな要求をしても対応してくれるかどうか?」です。
イメージとしては、「売上1,000万円出ているのですが税金は0円にしたいです。やり方教えてください」と聞く。
「相続資産が1億円あるんですが、相続税を0円にする方法はないですか?」と聞く
このような質問をしたときに、税理士の反応は主に2パターンです。
「こういう方法を使えばいけるかもしれません」、「これはどうでしょう?」といった感じで頑張ってひねり出そうとしてくれる税理士は良い税理士と言えます。
逆に「それはさすがに難しいです」と一言で終わらせてくるような税理士はやる気のない税理士か、能力がない税理士のどちらかの可能性が高いと言えるでしょう。
こまめにコミュニケーションをとってくれるかどうか?
顧客によってマチマチですが、こまめなコミュニケーションをとってくれる税理士が良いということもよく聞きます。
個人的には用事がある時や質問がある時にすぐに対応してくれることで十分だと思いますが、一方で「毎月訪問してほしい」、「1時間の会議の場を作ってほしい」という方もいます。
その方が税理士に何かしら聞きやすいからというのもあるかもしれません。
結局はコミュニケーションが自分とあっているかという観点で決めると良いでしょう。
良い税理士の条件
ここからは、良い税理士の条件をもう少し細かく見ていきたいと思います。
基本的には、「人間として尊敬できるか?」、「感覚的に頼りになりそうか?」を重視すればよいと思います。
ですが、より詳しく良い税理士の条件を教えてほしいという要望もあると思いますのでここで解説していきます。
税理士事務所の専門性と依頼したいことがマッチしているか
ほとんどの税理士事務所について、得意分野と不得意分野があるということをぜひ知っていてほしいです。
ただし、ほとんどの税理士事務所では、法人税、所得税、相続税の全てができるといった記載がHPに書かれています。
また、税務の付随業務で資金調達支援、M&A支援、海外税務など様々なことができると書かれていたりもします。
「実際にやったことがある」、「やろうと思えばできる」から記載があるのは間違いありません。
ですが、とても得意とは言えない状態なのに、客が欲しいから記載があるケースも多いです。
実績数が書いてあるようなサイトであれば、「ある程度得意にしているんだな~」と判断してもよいと思います。
税目ごとに必要なスキルを参考に掲載しておきます。
(特に重要ですがあまり知られていないところにマークしています)
相続税・贈与税 | 相続財産評価の実績が豊富か 相続税申告書作成の実績が豊富か 税務調査対応実績が豊富か |
(個人事業主) | 所得税補助金・節税の提案ができるか 確定申告実績が豊富か 税務調査対応実績が豊富か 同業種の関与実績は豊富か |
(中小企業) | 法人税補助金・節税の提案ができるか 法人税申告書作成実績は豊富か 税務調査対応実績が豊富か 同業種の関与実績は豊富か |
(大企業・上場企業) | 法人税M&Aや海外税務など特殊な税務でも対応できる税理士がいるか 上場企業・大企業の顧問実績が豊富か 同業種の関与実績は豊富か |
担当の税理士が良いかどうか
税理士事務所は、ついつい事務所ごとに判断したくなりますが、それは危険です。
税理士の世界では、転職、独立などが非常に盛んにおこなわれています。
事務所として実績が豊富であったとしても、担当税理士は新人であったり、教育目的に使えない税理士があてられる可能性もあります。
ですので、しっかりと担当する税理士の実績などを確認するようにしてください。
また、税理士の担当は良いが、実際に訪問にくるのはアシスタントで税理士はほとんどコミュニケーションがとれないということもあります。
しっかりと誰が何をしてくれて、その人がどういう実績があるのかを見るようにしましょう。
税務調査対応は国税庁出身税理士の方がよい
税務調査が入ったときに、税理士をつけて税務調査対応を依頼するというケースであれば、国税庁出身の税理士に依頼するようにしてください。
多くの中堅以上の税理士事務所には税務調査対応用に国税庁出身の税理士が参画していますので、税務調査対応になるとその人に来てもらうと良いでしょう。
一方で、個人の税理士に依頼する場合には、税務調査対応もその税理士がする場合が多いでしょう。
ですが、税務調査対応はもともと調査する立場であった国税庁出身者に勝るものはありません。
税務調査の結果追加でとられる税金の額を考えると、絶対にケチるポイントではありません。
悪い税理士の特徴
ここからは、悪い税理士の特徴を見ていきましょう。
なんでもかんでも費用計上を認めてくれる
個人事業主や中小企業の経営者の方の多くが勘違いしているのがこれです。
なんでもかんでも費用計上を認めてくれるというのは逆に危険です。
まず、税理士がOKしたからといって税務署がOKしなければ、税務調査が入ったのちに大量の追徴課税(罰金)がとられてしまいます。
この追徴課税を支払わなければならないのは皆様であって、税理士ではありません。
そういった場合、税理士を訴えて追徴課税の一部を支払わせるというケースもありますが、弁護士費用や裁判費用が別途かかるため、正直泣き寝入りになるケースも多いです。
また、そもそもなんでもかんでも費用計上を認めてくれるという税理士は、他のお客さんにもそういう悪いアドバイスをしているかもしれません。
いろんな人が同じように税務署に目をつけられるタイミングで、税務署は「どこの税理士がこんな適当な申告をしているんだ?」とマークされるようになってしまいます。
そうなると、悪いことをしていなかったとしても、その税理士がついているだけで、税務署が入りやすくなったりすることもありえるわけです。
積極的な提案ができない
これは税理士の中でも、できてない人の方が多いと言えるかもしれません。
例えば、新たな補助金が出たときに、「この補助金はあなたの会社(事業)で使えるかもしれません」といった感じで積極的な提案をしてくれる税理士は良い税理士です。
こちらから聞かずとも会社(事業)を理解している税理士の方がしっかりとチェックし、アクションをしてくれるというのはできて当たり前のように思えます。
ですが、実態はそういう良い税理士は少ないということを理解しておくと良いと思います。
税理士の探し時(選び時)
税理士を探しはじめるタイミングはいつが良いのでしょうか。
相続が発生した時
相続が発生したタイミングは、税理士に早い段階で相談にいくことを強くおすすめします。
相続税は遺産総額が3,600万円を超えていないと発生しません。
明らかに遺産総額が3,600万円以下だから税理士なんて関係ないと思っている人はいませんでしょうか?
よくある間違いとして、遺産をお金だけと思っているケースです。
車やマイホーム、株などが実は莫大にあって3,600万円をゆうに超えていた人があわてて税理士に確認するケースをよく見ています。
ですので、理想的には身内がお亡くなりになり、相続が発生したタイミングで税理士に無料相談を活用して相談することです。
相続税の申告をご自身単独でやろうとされている方は特に注意が必要です。相続税の申告の税務調査率は20%を超えています。したがって、相続税の申告ミスや不正はほぼ間違いなく100%税務署の調査が入ると思ってもらってもよいくらいです。そのため、相続税の申告は、約80%の人が税理士に依頼してるのが現状です。
独立・起業した時
独立・起業した時は、税理士をつけるか考えるタイミングです。
まだ売上が出てないという人でも税理士を必要に応じてつけた方が良いです。
赤字だったとしても、その赤字を繰り越す節税術があったりもします。
税務の知識が全くない人であれば、独立・起業したタイミングであっても税理士費用より節税額の方が高くなる可能性も多いにあります。
ちなみに筆者は税理士資格をもっているにもかかわらず、ダブルチェックや節税・補助金の提案を受けるために税理士にお金を払って顧問をしてもらっています。
法人化する時
個人事業主でたくさん稼げるようになると、節税のために法人化を検討すべきと言えます。
法人化するとなると、個人の確定申告より複雑な書類を作る必要があります。
また節税術の幅も広がります。
そういうことで、法人を作るタイミングで税理士をつける人も多いです。
逆に法人を作ったのに税理士をつけないとなると少し危険です。
税務調査リスクが高まるかもしれません。
税務調査が入った時
税務調査が入ってしまったときは、少し高くなってもいいのでしっかりした税理士に依頼することをおすすめします。
税務調査は税務の知識がない人が対応すると、とんでもない額の追徴課税をとられかねません。
確定申告代行サービス
税理士紹介サービスを利用するのも良いですが、そもそもピンポイントで良い税理士を教えてほしいという人もいるでしょう。
今、個人事業主については完全に遠隔で確定申告代行をしてくれるような税理士事務所も増えてきています。
そこで、住んでいる場所を選ばずに誰でも気軽に利用できる個人事業主向けの税理士を紹介したいと思います。
以下の税理士事務所は質も高く10万円程度で確定申告代行を依頼できる非常に格安な税理士事務所です。
みんなの会計事務所の確定申告代行
合計の収入が数百万円程度と低い方は、みんなの会計事務所の確定申告代行サービスを利用いただくと安くなる可能性が高いと思います。
ただし、仮想通貨の収入がある方で、海外の取引所を利用している方には対応していませんので注意してください。
よろしければ、お見積りをとってみてください。
税理士のかえ時
税理士の替え時についても少しご説明いたします。
顧問報酬に見合った働きをしてくれていないと感じる時
まず一番の理由として顧問報酬に見合った働きをしてくれないと感じる時です。
皆さんがよく言うのは、「顧問報酬を安くしたい」です。
ですが、それは顧問報酬を上回る節税や補助金提案ができていないから感じる感想です。
問題の本質は、顧問報酬に見合った働きをしてくれていないということなのです。
今の税理士が合わないと感じた時
なんとなく、今の税理士とは馬があわないと感じて違う税理士を見てみたいと思う方も増えています。
不思議なもので、だんだんと仕事が適当になってきたり、担当者が代わってよくなくなったりすることがあります。
同じ税理士事務所、税理士に頼んでいても、急に対応が悪くなることはよくあるのです。
税理士をつけるメリット・デメリット
税理士をつけるメリット・デメリットについて解説します。
- 確定申告や税務申告、決算、記帳などを正確に行える
- 確定申告や税務申告、決算、記帳などをサポートしてもらえる
- 確定申告や税務申告、決算、記帳などを代行してもらえる
- 節税で支払う税金を抑えられる
- 様々な経営支援(補助金情報、銀行紹介や事業のアドバイスなど)が受けられる
- お金がかかる
- 任せきりだと経理、税金などの知識を得られない
- 節税が思ったよりできない可能性がある
税理士をつけるメリット①確定申告や税務申告、決算、記帳などを正確に行える
税理士をつけると、確定申告や税務申告、決算、記帳などを正確に行えます。
税理士は確定申告書や税務申告書にサインします。
これは、税理士が、申告した人の申告書、決算、記帳にお墨付きを与える行為になります。
したがって、間違っていたら自分の責任問題にもなりかねないわけです。
したがって、税理士をつけると、確定申告や税務申告、決算、記帳に間違いがないかどうかしっかりチェックしてもらえます。
税理士をつけると、確定申告や税務申告、決算、記帳などを正確に行えることにつながるというわけです。
税理士をつけるメリット②確定申告や税務申告、決算、記帳などをサポートしてもらえる
税理士は確定申告や税務申告、決算、記帳などを全面的にサポートしてくれます。
自分一人だと不安だという方でも、税理士に色々と教えてもらいながら進めることで、安心して決算、申告書作成などができるようになります。
税理士をつけるメリット③確定申告や税務申告、決算、記帳などを代行してもらえる
記帳代行を税理士に依頼している人の場合、確定申告や税務申告、決算、記帳などを税理士が代行して行ってくれます。
この場合、税理士をつけた人自体は、特に何もする必要がなく、領収書などを集めておいてまとめて渡すだけであとは税理士が全部やってくれるというケースもあります。
税理士をつけるメリット④節税で支払う税金を抑えられる
税理士次第ではありますが、積極的に節税をサポートしてくれる税理士の場合は、相当程度の節税ができる可能性があります。
節税の結果、税理士費用すらペイすることもよくある話です。
利益がたくさんでている方ほど税理士をつけて節税をしっかりとするメリットは大きいと言えます。
税理士をつけるメリット⑤様々な経営支援(補助金情報、銀行紹介や事業のアドバイスなど)が受けられる
税理士は、銀行とのつながりが深かったり、補助金の情報なども色々とタイムリーに入ってきます。
また、様々な会社の事業を理解しています。
このようなことから、税理士に様々な経営支援を受けられることがあります。
税理士をつけるデメリット①お金がかかる
税理士費用として年間で数10万円~数100万円程度の報酬が発生します。
節税をしっかりとできれば、この費用はペイする可能性もあります。
赤字の方にとっては経営支援を受けることができなければ、税理士費用はさらに負担となってしまうことになるかもしれません。
税理士をつけるデメリット②任せきりだと経理、税金などの知識を得られない
税理士に記帳も含めて丸投げしている人は、経理や税金の知識を全く勉強する機会がありません。
ですので、税理士のアドバイスが間違っている場合などに言い返すこともできないということもあるかもしれません。
税理士も人ですので、時には間違っていたり、より保守的な安全な方法をとろうとする場合も多いです。
税理士をつけたとしてもしっかりと経理や税金の勉強は自分自身で進めておくことで、このデメリットは解消できます。
税理士をつけるデメリット③節税が思ったよりできない可能性がある
税理士によっては、節税をあまり進めてくれない人もいます。
節税はリスクがある方法も多々あり、そういった場合には、税理士の立場としてはリスクをとれません。
結果として、思ったより節税ができずに税理士と言い合いにあるといったこともあるかもしれません。
税理士をつけるのが向いている人・向いていない人
税理士をつけるのが向いている人・向いていない人について解説します。
- 税金について色々と聞きたい人(サポートを受けながら勉強したい人)
- 節税をどんどんしていきたい人
- 確定申告や税務申告、決算、記帳などが苦手な人
- 税理士にお金を払いたくない人
- 節税に興味がない人
- 税理士がいなくても自分で確定申告や税務申告、決算、記帳などができる人
向いている人①税金について色々と聞きたい人(サポートを受けながら勉強したい人)
税理士と一緒に税金や経理について学びたいという人は税理士をつけるべきでしょう。
税金や経理について独学で学ぼうとしても限界があります。
税金や経理のプロである税理士をつけて学ぶ方がはるかに効率的に勉強することができるでしょう。
向いている人②節税をどんどんしていきたい人
節税は、税理士をつけずにやるとたいてい失敗します。
すなわち節税ではなく脱税として扱われてしまいます。
税理士をつけずにむちゃくちゃな節税をしてしまったことで、税務署に指摘されて多額の追徴課税(罰金)をとられる人もたくさん見てきました。
税理士をつけることで、脱税ではなくあくまで節税の範囲で支払う税金を抑えることができるでしょう。
向いている人③確定申告や税務申告、決算、記帳などが苦手な人
確定申告(税務申告)、決算、記帳が苦手な人ほど、税理士をつけて苦手意識を解消することをおすすめします。
個人事業主であれ経営者であれ、税務や決算といった経営の知識は必ず必要であり、理解しておく必要があるものです。
遅かれ早かれしっかりと理解しておくべきことであれば、後回しにせず、税理士をつけてしっかりと勉強しておくべきと言えるでしょう。
向いていない人①税理士にお金を払いたくない人
税理士にどうしてもお金をかけたくないという方であれば、税理士をつけないという手もあります。
特に独立したてで、利益も出ていないという方であれば、利益がでるまでは税理士をつけないという選択肢はありでしょう。
利益が出てから税理士をつけても遅くはありません。
向いていない人②節税に興味がない人
節税に興味がない、好きなだけ税金をとっていってくれてかまわないという方は税理士をつける必要性は乏しいでしょう。
究極的に売上だけをしっかりと申告しておけば、税務署に指摘されることもありません。
ですが、経費などもしっかりと計上し、健全な経営をすることで、経営をより強固にすることが重要です。
本質的には、まずは節税に興味をもつべきと言えるでしょう。
向いていない人③税理士がいなくても自分で確定申告や税務申告、決算、記帳などができる人
税理士がいなくても自分で確定申告(税務申告)や決算、記帳などができるという方は税理士をつけないという選択肢もあります。
ですが、できていると思っていても多くの方が間違っている、勘違いしていることが多いのが「経理」「税務」の世界です。
できていると慢心している人こそ本当は税理士をつけてほしいとは思います。
税理士探し、税理士選びをするときに知っておいた方がよいこと
ここからは税理士探し、税理士選びをするときに知っておきたいことをまとめました。
税理士は何を考えて顧客と接しているのか
税理士は変な人が多いと感じている人も中にはいるかもしれません。
特に雇われの税理士は自分で事業をやっているわけではありませんので、個人事業主や経営者と馬があわない場合もあります。
そこで、税理士が何を考えて顧客と接しているのかについて少し解説したいと思います。
税理士は、基本的に勉強家です。
多くの人が難関の税理士試験に受かっているのですからそもそも勉強が非常に得意です。
だから多くの税理士が今までやったことのない難しい税務の質問に対応したがったり、スケールが大きい新しい税務をしたくなりがちです。
逆に、いつも同じように淡々と確定申告を流れ作業のようにさばいて、頭を使わないというようなことを続けることをあまり好みません。(好む人もいます)
また、税理士は「ある程度のお金は稼ぎたい」、「安売りはしたくない」と考えていますが、めちゃくちゃお金稼ぎに走っている税理士も意外に少ないです。
つまり、お金よりもやりがいに走っている税理士の方が多いというイメージです。
このような税理士の考え方を顧客の立場としても少し理解しておくと、スムーズな税理士とのコミュニケーションができるかもしれません。
税理士の料金相場(報酬・費用相場)
税理士の料金相場はあってないようなものです。
ですが、ある程度の目安は知っておいたほうが良いでしょう。
最近多くの記事で税理士報酬の相場が掲載されています。
しかし、そこに掲載されている相場はかなり低めになっていたりします。
正直、「この金額でどこの税理士が引き受けるんだ?」と疑問に思うような金額がのっていることもあります。
現実的な税理士報酬の相場を参考にまとめておきます。
(個人事業主の確定申告など) | 所得税年間20万円~50万円 |
法人税 | 年間50万円~300万円 |
相続税 | 相続財産総額の1%前後 |
タイムチャージ | 税理士の1時間1~2万円前後 |
タイムチャージ | アシスタントの1時間3~5千円前後 |
ちなみに税理士の料金(報酬)について詳しく解説している記事もありますので、よろしければご覧ください。
税理士紹介サービスが無料で使えるからくり
最後に「税理士紹介サービスはなぜ無料で使えるのか?」、「税理士紹介サービスのからくり」について解説したいと思います。
税理士紹介サービスで顧客サイドが紹介料を払う必要があるものは私の知る限りほとんどありません。
「逆に税理士から紹介料をもらっているから」というのが理由です。
ここで、よく聞かれるのが、「税理士が紹介料分を税理士料金に上乗せしていて、実質的に顧客が紹介料を払わされているのではないか」という問題です。
しかし、多くの税理士はあからさまな上乗せをしていません。(相場がないようなものなので上乗せをしているかどうかの判断が難しいこともあります)
この理由は、税理士の多くが顧客と長期的な関係性を気付いて、長期的にサポートしていきたいと考えているからです。
つまり、一時的に紹介料を支払ったとしても顧客としっかり長いお付き合いをすることで、紹介料は顧客から最終的に回収することができると考えているいうことです。
さらには、企業(事業)が成長すれば、それだけいろんな仕事をふってもらえるからその分料金も増えるだろうということも考えています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事を最後まで読んでいただいた皆様であれば、きっと良い税理士に出会えることでしょう。